先日ここに「なぜロングボードに乗るのか」
そう書いたらたくさんのお便りが届いた。
それらを全てお伝えできないけど、
好意的なものがほとんどで、
一通だけは、
「ロングが怖くて乗れません」
という消極的なものだった。
直接はもちろん、
間接的に言われるのが、
「(ロングに)衰えたから乗っている」
ということ。
そうではなく、
短いボードで乗る波が来るまでは、
大きなボードで〈いろいろさまざま〉を習練しておく、
そんなようなのだ。
(さらにくわしくは、巻末にリンクがあるのでそちらを)
Nacky on
Catch Surf® X Nakisurf Special 7’6″
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その中でも、
鎌倉市腰越界隈を愛するシゲルくん( @gerrunii )のメールにうたれた。
ちなみに私と彼は同年であり、
その腰越と片瀬の銭湯を同様に知り、
さらには岡田書店を持ち場として、
卓球場がどこにあったも記憶している。
Pope Raca XXXVlll on
Catch Surf® ODYSEA Plank 8’0″
A purveyor to the Happy Surfing(ラカ法王御用達=Royal Warrant)
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「なぜ、ロングボードに乗るのかって質問。
それは単純に波乗りが好きだからだよね。
波に乗るために、
みたいなことだと思うよ。
そう考えると、
この大谷翔平さんの言葉も意味があるね↓」
そう書いて、
以下の記事を引用してくれた。
─どこを守ってるの?(二刀流ということが流行語になっての質問)
すると、
大谷は戸惑いながらもこちらの質問の意図をくんでこう言った。
「ピッチャーと外野手です」
─二刀流って言わないんだ。
「僕は使わないですね。
誰が言い始めたのかわからないので……
僕はそういう表現は使わないです。
僕の中ではただ野球を頑張ってるという意識でやってますから、
(投手と外野とは)やるべきことは区別して取り組みますけど、
(両方やることを二刀流などと表現して)
そういうふうに区別することはないかなと思います」
Catch Surf® ODYSEA Plank 8’0″
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この記事を引用してくれたシゲルくん、
ありがとう。
たちまちものすごく感動したので、
元記事を調べてみると、
石田雄太さんのアーティクルでありました。
石田さんはスポーツ誌、
ナンバー誌等の辣腕スポーツライターであり、
その思想は一流選手たちも溶かすと言われていて、
イチローさんの時代は、
好きなカテゴリーの特集記事に、
石田さんが寄稿していると知っただけで震えたものだ。
Catch Surf® Heritage Collection Nose-rider 8’6″
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後にラカ法王とタキビ神が見える。
三人だけの朝焼けセッションだった。
ロングボードに乗るのは、
この斜面を全て使えることだろうか。
この波をショートボードで乗ろうとすると、
ピーク下の波フックのにテイルを沈めて、
インパクト・パドル(テイクオフ)に向けて圧縮しているころだろう。
またはこの波をショートボードで乗るのは、
プロレベルでもむずかしく、
とすると、
必然的にロングというか、
大きなボードを選ぶのは当然のことだ。
豊満なるセクションの上で長いレイルを使って、
しかも前後に体重移動しながら乗るには、
しっかりと浮かねばならず、
原則的にボードの浮力がいる。
あ、
大谷翔平くんがなぜ二刀流と言わないかがわかった。
野球で言う〈投げると打つ〉は同じ言葉なのだ。
同様にロングとショートでもサーフィンなのだ。
ラカ法王は私たちの精神的指導者だ。
宗教とも違う、
慈しみの心というものの極点をお持ちで、
さらにはグレーシー柔術も特段級である。
Pope Raca on
Catch Surf® Heritage Collection Nose-rider 8’6″
A purveyor to the Happy Surfing
(ラカ法王御用達=Royal Warrant)
.
よって法王は「何か」のオーラをまとわれている。
法王のレイルワークを見ていたら、
波という世界は心に左右されるものだと気がついた。
そして、
「乗られている波は、法王の心のかたち」
そんな直感を得た。
タキビ神は、
私たちのあいだでは初めて神格化した超人である。
バレル・マスターでもあるし、
世界最高クラスのコーヒー・ロースターとして知られている。
上の画像は、
炭火ベースで薪を入れて、
水蒸気を含ませながら焙煎させ、
ハゼまでの過程を変化させるという高等焙煎の瞬間で、
少し前は、
直火焙煎を売りにマンダラ・コーヒーをはじめようかと、
そんな研究をしていたことを思いだした。
The Takibi God on
Catch Surf® ODYSEA Plank X Barry McGee 7’0″
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「たんていレフト」
ふくよかなセクションに突入されたタキビ神は、
滑ってきた速度のまま、
前方に体重をかけはじめた。
これはフィンを抜くためであり、
レイルワーク度をマックスにすれば、
高速でありつつ、
バレルメイクが*かんたんになる。
さらに書くと、
彼は波面の傾斜でフィンが抜けるようにセッティングしている。
絶妙な過重配分という世界もある。
(*かんたんについては巻末リンク*2を参照ください)
Sting 1973 Ben Aipa / Hiroyuki Maeda 6’2″ x 21″ x 2-1/2″
Photo by @yooooo812
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もちろん波が頃合いになれば、
沖縄の大師範のようにショートボードにも乗る。
これは1973年のスティング(ベン・アイパ・シェイプ)で、
ターンをする歓びに打ちふるえている瞬間が写っている。
〈前田博士マニア的フルコピーの思し召し〉←巻末リンク*3
(沖縄大師範については、巻末リンク*4を参照ください)
法王は、
来葉されていたが、
いつものようにお忙しいために一日だけの夏休みとされて湘南方面にお帰りになった。
法王と一緒に乗ったどの波もすばらしく、
今回も忘れられないセッションとなった。
南カリフォルニアにCストリートという逸波があり、
その駐車場にこのアコードがありましたと、
ベンチュラ・セイジ(@seijimo)からうれしき画像が送られてきた。
ハッピーサーフィンは、
はるばるカリフォルニアまで里帰りしているようになじんでいた。
□
【巻末リンク:主題のほぼ初出】
【巻末リンク*2:〈かんたん〉考。少年文学の傑作】
【サーフィン研究所&ドラゴン・グライド・プロダクションズ特大号】二郎くんのハッピーサーフィン日記『チューブをショウメイしました』_(3150文字)
【巻末リンク*3:スティング1973】
【巻末リンク*:沖縄大師範を知るために】
【日英版サーフィン研究所沖縄道場特大号】ジェダイ師範ダニー・メルハドのこと_オリジナル・フィッシュ・タコス_(5733文字)
Happy Surfing and Happy Summer!!
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The post 【サーフィン研究所:渾身特大号】サーフィン二刀流_(2709文字) first appeared on naki's blog | NAKISURF.COM ナキサーフボードカリフォルニア.