NATION LAMBORGHINI 5’4″
これは言わずとも知れたSci-fiボードをライアン・イングル博士が、
リファインしたモデルであります。
こういうのはなんといっても後出しの良さが詰まっている。
簡単なインプレッションをここに記しておく。
このランボルギーニは、
ミニボードの系統ということで、
私はミニボードにやたらと乗り込んでいた時期があったので、
「そんなようなもの」と髙をくくっていた。
しかし、このNATIONランボルギーニに乗ると、
小さなトライフィンを装着したこともあって、
その滑り出しの瞬速さに体が開いてしまい、
あやうくワイプアウトするところだった。
そんなこともあったので、
3本目までは自身の出力を抑えて乗っていった。
レイルからのスプリング剛性はルース方向にリセッティングされ、
そのおかげで切り返しが最大レベルに達している。
4本目から出力を全開にした。
というよりセットの良い波がちょうどやってきたのが4本目だった。
波上部から中腹まで軽く滑走し、波側のレイルをセットすると、
「シュタ」そんな感じで波の適正位置にピタリと合わさった。
ここから強く負荷をレイルにかけてターンインしてもフロントの腰砕け感、
または失速がなく、そのまますっきりと旋回Gをに感じることができた。
左右の切り替え、
つまりボトムターン、トップターンの連続も円弧が小さいので、
小波のフックの押し出しを余すところなく使うことができる。
軽く、早く、そして強く。
太く、弱く、静かに、大きく。
そんな単語が浮かんでくるのがこのNATIONランボルギーニ。
そこで私は5セッション終えたところで、
博士の元を訪れ、
ボードの概要について聞いてきた。
アウトラインとノーズ&テイルのインスピレーションは、
TOMOとCOLEのボードデザインの合作で、
ボトムはNATIONそれにリファインしてあって、
ノーズからエントリーロッカーまで=フラット
その後ろから前足まで=シングルコンケイブ
前足後方から後ろ足付近までダブルコンケイブ
テイルエンド=フラット
Sデッキ搭載
何よりすごいのが、
これだけ異なる曲線が続くのに、
全てが齟齬なくシェイプラインがつながっていることだろう。
これはコンピューターマシンへ数値を入力する際に、
他メーカーの100倍はあろうかというほどの設定がされている。
ただならぬ詳細さで迫ってくるのがライアン博士。
彼はいわゆるサーフボードオタクである。
なので博士と呼ばれる所以となった。
彼とランボルギーニの総括をしていく。
私が最も気になったのが、
波のフックで切り立ったときにノーズが刺さることで、
これは2度ほど派手なワイプアウトをしてしまった。
なので、市販版ランボルギーニには、
ノーズをリデザインしようということになった。
ダブルロケットテイルから、バベルムーンテイルに。
これでより機敏になるという。
こんなアウトラインです。
これから前回のランボルギーニのデータをインポートし、
第4号の製作が始まる。
ちなみに1号機は私、
2号機はスタッフ試乗用、
3号機はNAKISURF試乗用というラインナップです。
4号稀はYKさんの250シリーズ。
ランボルギーニには、
私が乗るこの160シリーズがあり、
そして250、400シリーズとなっている。
聞いてみると、
「浮力の割合なんだ」
そう博士は言い切るようにおっしゃる。
「適正が100で…」
次にそう言った時点で察しがついたので、
その確認をすると、その通りなのだそう。
ということで、
ここにその画期的な浮力を任意で選べるシリーズが、
NATIONに登場したということです。
つまり私の乗っている5’4″が160%の適正浮力
250シリーズ=250%
400シリーズ=400%
250シリーズ、
これならばミッドレングス世界に行かないでも、
瞬パドルと、軽く柔らかい操作性を受け取ることができるだろう。
400は、ライアンが「禁断の」という単語を使っていたがまさにそれで、
ロングボード並の浮力があるので、
初心者はもちろん、女性、
クルーザー乗りされる方や中高年の星になるに違いない。
適正というのは、
プロたちやパドルがプロ並みにできる人が、
ペラペラのボードに乗っているのを『適正』と言っていて、
私はそんな適正には目もくれずに、
125%
140%のボード、
はたまた250%のミッドレングス概念
“The Pink Champane on Ice” 6’11”
まで博士に作っていただきました。
そして先日人生最良サーフ日を迎えたとは、
BLUE誌の巻頭コラムに(ちょうど発売になった頃です)、
そしてさらに先日そんなことになった不思議と昂揚を書きました。
今日はこの数字シリーズの概念を説明させていただきました。
ついにボードは、
自分のスタイルで浮力を選べる時代にもなったようです!
それではHave a great summer Sunday!!
◎