Catch Surf® Skipper Fish Ⅵ 6’0″
Nakisurf Original Twin + Vektor VMK
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もともとはこのブログに書いたのだが、
公開前に思いとどまって、
BlueやNALU誌コラムの原型になったり、
他コラムの内容にもなった重要ポストだ。
よろしければお読みください。
↓
8年前は、
ショートボードに乗るというのも選択のひとつだった。
足に付く感覚がたまらなかった。
波の先めがけてボードを寝かせ、
飛び出してくる波先にボードをヒットさせることを至上の喜びとしていた。
バレルになっても、
波壁に柔らかく咬むので、
ボードと自身をつなぐフェザータッチに魅せられた。
波の下でも沈めていられるささやかな浮力。
安定というか、
定住というか、
このいわゆるショートボード浮力からは離れられないでいた。
だが、
それはいわゆるちゃんとした波なので、
背丈程度からの話だ。
これがひとたび子どもが遊べるような波の大きさとなると、
浮力がある物体、
ロングボードとか、
ファンボードが楽しいのだとある日気づいた。
すると、
こちらの世界はこちら流とばかりに、
それぞれの流派があり、
深く、極まった世界でもある。
夢想減速流というのがあり、
ジョエル・チューダーが尊師の座に就いた。
歴史や達人たちを尊び、
波乗人としての威厳と、
「遊び、ゆとり、視野」
を愉楽へと直結させている。
波と物体の相互関係。
レイルへの圧力とテイルストールにより減速し、
一度静止させ、
ノーズに向かって美しく、
確かに向かいながら生じる慣性力を操舵することを極みとする。
また『陰陽進退(マニューバー)』
の研鑽でも広く知られる。
ダクトテープという演武会で世界征服を目論んでいると噂されている。
初期無形流という原型があり、
これは波に乗られるようになった時代に萌芽し、
今までのあいだもずっと存在している流派で、
とにかく旧きに重きを置く。
これは、
古いければ偉いというもので、
ログはボックスとなり、
デューク、
アライヤ、
パイポと時代を遡ることを至上とする思想だ。
この極みは、
ポリネシアでの18世紀に遡る。
サーフィン萌芽時代は、
それぞれ地域のサーフ・マスターになることが重要で、
腕自慢は、
4つのサーフボード(パパ・ヒエ・ナル)
パパ・リイリイ、
パパ・オロ、
パパ・アライヤ、
パパ・キオオ
を使って試されたという。
初期無形流、
つまり古典派は、
フィン・レスでこの滑りを体現するグループに光が当たった。
DFW=肯定を称揚する会などが、
知られているが、
正式には
「逆手陰陽進退会」
というのが平成後期に出現した。
このDFWのサンフランシスコ支部には、
バリー・マッギーという画家兼師範がいて、
世の普及にはいたらぬが、
老若男女問わず、
恒久的に会員を獲得している。
そしてメインというか、
最も多くの信仰を受けつつ、
最も主流となっているのは、
『天眞正島源流(ASP:現WSL)』
だろう。
これは昭和頃に成立し、
「伝統」
「術理」
「体系」
「哲学」
「近代」
「映像」
「通信」
「技術」
「思想」
「歴史」
「競技」
まるで専門学校の科目のように幅広い門戸で運営している。
競技を前面に押しだし、
ツアーと呼ばれる世界戦等をブロードバンドで生中継し、
サーフ・メディアの天下を取り続けている。
昨年は、
天眞正島源流が夢想減速流と手を組み、
令和WSLでの名勝負となった。
シリアスな波に乗る流派もあり、
こちらは、
極心一本流(ジョン・ジョン・フローレンス)
若心眼流本體(ナット・ヤングから続くアグレッシブの系譜)
滑心流(ジェリー・ロペスですな)
伯新明派(イタローが現在の当主)
剛貫流(グレッグ・ロングやマクア・ロスマンに代表される大波派)
円心連合会(カノアくんや大原くんたちが所属)
達瀧流興祭派(独自の文化と系統。アレックス・ノスト)
カレン流スレーター派(トム・カレンを始祖、伝統とする)
一伝系JOB術(体術天才マスターが掲げた大旗)
立身新神深流(カイ・レニーを生き神としている)
まだたくさんの流派があり、
ここに書ききれないが、
「波に乗ることは、理法の修錬による人間形成の道」と信じて、
私は今日も心身を錬磨するのであります。
◎
The post 【サーフィン研究所】初期無形流_(1729文字) first appeared on naki's blog | NAKISURF.COM ナキサーフボードカリフォルニア.