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【サーフィン研究所】ボンザーと恒星シリウス_(1502文字)

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1971 Bonzer

.

a long time ago in a galaxy far far away

昔々、はるか彼方の銀河で

.

これはご存じスターウオーズ・シリーズの

オープニング・スクロールの言葉だが、

なんだかそんな気持ちとなったのは、

1971年のことを調べていたからだろうか。

(スターウオーズは1977年)

ボンザーを得てから、

乗った波はどれも忘れられないものだが、

1970年を想定して、

ボートクロスという素材で製作したフル・レプリカは、

その頑丈さからどこも壊れていないという奇跡をもたらせている。

砂利に玉石に、

リーフに、

ありとあらゆるところでぶつけても、

傷にはならない。

そんなタフネスさも、

キャッチサーフに似たところなので、

ベンチュラ・セイジに貸しても無傷であり、

こうなってくると、

十年後も無傷なのではないかという想像もある。

新月。

ここにおおいぬ座δ星のミンタカ(Mintaka)、

ε星のアルニラム(Alnilam)、

そして、

ζ星のアルニタク(Alnitak)が3つ並んでいて、

そして おおいぬ座α星のシリウス(Sirius)が見える。

シリウスは、

地球上から見える2番目に明るい恒星(太陽が1番)で、

そしてオリオン座α星、

赤色超巨星ベテルギウス(Betelgeuse)は、

約642光年の距離があるのにここまで見える。

この星は超巨大で、

大きさを例えると、

太陽の場所に置くと外周が木星軌道まで達するという。

ビラノバ大学(Villanova University、ペンシルベニア州)は今月、

10月に比べ、

ベテルギウスの明るさが半分になったと報告している。

これは、

II型超新星爆発の可能性が高く、

けれど、それが今日起きるのか、

または一万年後なのかは、

誰にもわからないでいる。

爆発すると地球がどうなるのかすらわからない。

そしてβ星のリゲル(Rigel)、

γ星:ベラトリックス(Bellatrix)でトライスター(tristar)となる。

日本では三つ星とされ、

アステリズム (asterism)が興味深い。

この星々を撮ろうとニコンのシャッターを48分開いてみた。

星々の光跡により、

天の赤道がわかるという結果となった。

シリウスは、

地球から8.6光年(平均)離れていて、

太陽のおよそ倍の大きさ。

その年齢は約2億3000万年。

かつては太陽と同じように

核融合反応(nuclear fusion reaction)で燃えさかっていたとされている。

またシリウスは、

ギリシャ語で「焼き焦がすもの」に由来している。

とすると、

ギリシャ語は古代以前のことを説明しているため、

他の星から伝来した可能性があると仮定されるのも、

このシリウスにまつわる話のひとつである。

地球から8.6光年の距離がどのくらいかと言うと、

1977年に木星から海王星を探査したボイジャー2号があり、

そのボイジャー2号はおよそ29万6000年後、

シリウスから4.3光年内の領域を通過するとされている。

ベテルギウスまでは約642光年なので、

ボイジャーだと、

4419万3488年もかかる距離だ。

宇宙の時間というのは、

人間からすると、

果てしないほど大きな単位であるのだろう。

こちらが48年前のデザインで、

まさかのマジック・ボードを授かり、

SFチックなサーフィンの日々となった。

1971BONZER

NAKISURFのページ概要にも書いてあるが、

「宇宙からの交信で得たデザイン」

というのも真実を帯びてきた感がある。

新月が過ぎ、

細い上弦の月が浮かび上がった室戸岬で、

そんなことを思うのでありました。

Happy Surfing!!


【サーフィン研究所&ドラグラ特大号】スカイ アンド シー・ムロトもうすぐオープンします_ポピュリズムをかわしつつ、楽しくサーフする20の方法【後編】_(3303文字)

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スカイアンドシームロト、

明後日15日よりオープンします。

HP等が間に合わず、

現在airbnbのみが稼動しています。

https://www.airbnb.jp/rooms/41458698?source_impression_id=p3_1578873348_G0cZHNjeO7fvzeVj

ここの共有スペース、

リビングルームには、

「沙門遍照金剛 文并書」

という空海の書が掲げられています。

この書は、

石碑から写したものなので、

正確には空海の書いたものとは違うのでしょうが、

三筆と数えられる空海の書で大好きな箇所です。

ビジュアルとしてフォルダーに入れておいたら、

空間デザイナーの橋口典代さんがこのようにプロデュースしてくれました。

沙門、

そして遍照金剛とは、

弘法大師が唐で密教を学んでいた際の灌頂名(かんじょうめい)で、

文ならびに書というのは、

「これから私(遍照金剛)が大切なことを書きます」

そんなはじまりの名文がここに。

私が滞在しているのは、

森の間で、

とても静かなのと暖かいのが特徴です。

安らぎ。

天気が悪かったが、

干潮時のみサーフできることを知った。

室戸岬周辺の波のワイルドさ、

岩とか全て含めて感動しました。

さて、

昨日の続編です。

まだの方はこちらをご覧になってください。

これが前編です↓

【サーフィン研究所&ドラグラ特大号】狼満月_ポピュリズムをかわしつつ、楽しくサーフする22の方法【前編】_(1963文字)

(前編からの続き)

具体例を示すと、

土佐にもあるTSUTAYAの本棚で、

世にあふれる大衆サーフ雑誌を拝見すると、

「小波でのトップターン攻略法」

「ちょい当てのコツ」

などをプロ・サーファーを使って特集していて、

「肩の方向を意識しろ」

「小波のテイクオフ かんたん習得法」

「ボードを最大限に走らせるコツ(前編)」

「レイルワークのHOW TO〜」

そんなテクニック重視の見出しが誌面を飾り、

本文には、

それらの内容がしっかりと真面目に印刷され、

読者はそれを懸命に読み、

自分がどこがいけないのかを肉体的に感じつつ、

精神的に追い込まれていく。

ご存じのように大衆的なサーフ雑誌の編集者の多くは、

時間的な制約もあるからか、

なぜかサーフィンをしない。

(大衆的ではない誌面を作る編集者なら本気でサーフしている人もいる)

もししていても「機会があるからサーフする」だけで、

自発的に「低気圧が近づいてきたな」とか、

「明日は波がありそうだから、暗い内に起きよう」

などとは決してやらない。

サーフ雑誌の編集者のだいたいは、

自社他社のバックナンバー、

ゴルフ雑誌などをペラペラめくって編集企画を立てていると推察される。

例えば、

「つま先上がり」

そんな字面から、

サーフィンに転化させて、

それをレイルワークとし、

球筋をラインとするのは日常茶飯事で、

「フォロー(スイング)」を

「手の動き」

として伝えているのだろうか。

さらに車雑誌から単語を拾ったりし、

それなりの文章にしているけど、

全部自分の言葉ではない。

疲れているのに、

寒いのに、

波乗りのために、

数時間の睡眠で跳ね起きるサーファーのド根性などはわからない。

しかし編集者も立派な仕事である、プロである。

極みを知らずに

「極みを目指せ」

「〜下半身の使い方〜」

そんなことを書くのは気が引けるけど、

得意の流行語などを使って、

文体も使い分けてパプリカ・ターン、

ちょい当てとか、

小波とやれば、

それを喜ぶ大勢の読者が見えてしまい、

仕事ははかどり、

雑誌は売れ、

編集長と飲むビールもうまい。

そんなことになっているのであるまいか。

さて、読者側の視点に入る。

読者は「プロサーファーが教えている」

ということに安心しているが、

演舞するプロサーファーならば、

そのターンはどのくらい大変か、

難しいかを知っている。

どのくらいかと言うと、

子どものころから海の側に住み、

波があるときは学校の前にサーフし、

学校から戻ってきたらすぐにサーフし、

休日は、

なるべく多くの時間を波周りで過ごす日々の結果がなくてはならず、

または社会人となる際に、

よりサーフィンに時間を費やせる仕事を選ぶか、

無職となり、

アルバイト程度で貧乏しながら懸命にサーフするか、

親か、誰かの援助を受けて、

真剣にひたむきにサーフした年月の集大成が、

誌面で連続写真で披露しているターンである。

読者はこれを模範とするのはいいのだが、

週に1〜2回しかサーフィンできないサーファーが、

連続写真の解説通りにやっても、

筋力やタイミング、

そして波が誌面とは違うからチグハグになり、

結果、己の能力の低さを再確認して、

ちょい当てができない自分は無能者だとか、

カットバックの失速に切腹したくなり、

さらにはプロサーファーのものと、

あまり変わらない浮力のボードを乗っていることもあり、

やがてはサーフィンって、

ちっとも全く楽しくないと知ることとなる。

それも始めて数年もすれば、

こんなことがやってくるのだ。

サーフィンとは、

テクニックも必要だけど、

ほとんどを占めているのは、

「”波”という太古からの大自然に自己を委ねるということ」

これが一番すばらしいとされる。

日本には、

その昔サーフマガジンやサーフィン・クラシックの誌面を焼き付けていた精神論があり、

そこに逸脱や冒険や、

達人や黒帯、道場と修行、栄光が要約されていて、

大自然と遊べる身体と、精神の崇高さを表現していた。

天才編集者のテラさんが、

この麗しいチームの生き残りであり、

それを今に伝える人であるが、今は先を急ぐ。

この思想は、

日本サーフィン界の潮流となった結果、

それを悪用されて、

悪しきローカリズムとなった(サーフィン研究所調べ)のだが、

これにも触れない。

長くなったので、まとめると、

自由主義のサーファーが、

大衆主義に巻き込まれない20の方法です。

1.ボードについて何か言われたら、ジャズ楽曲の話題とする。(コルトレーンとかいいですね)
2.乗り方についてたしなめられたら、大谷翔平くんの2刀流を目指しています。トップの位置がむずかしいですねと言う。
(またはラカ法王のようにニコニコ)
3.正しいことをしているのに、ローカル・ルールだとすごまれたら、フォースを使って逃げる(ジェダイ・オンリー)
4.言われなき暴力を受けたら、すぐに証拠をまとめて訴訟する。
5.駐車場所はポールポジションに停めず、少し離れたところで目立たないように。
6.行動も5と同じで目立たないように。ウエット等も目立たないように。(全体主義者は、あなたがどこが違うかを見ています)
7.映画はウエス・アンダーソンを観る。(全体主義者に人気がない意味と、映画の奥深さを同時に知ることができる)
8.ベストセラー作品は読まない。見ない。
(リリー・フランキーさんの東京タワーと、クマさん(篠原勝之)の「人生はデーヤモンド」は別)
9.大量消費するものには触れないようにする。
10.波情報が伝える有名、高得点サーフスポットには決して行かない。
11.大衆サーフ誌は読まない。
12.HOW TOものをYou Tubeで見ない。
13.競争主義者が横に来て、あなたの波を奪い始めたら直ちにそこから離れる。
14.ナンバープレートに1173とか、5532とか付けない。
15.サーフ帽とか、車周りのサーフラック、電動シャワー、サメ避けを使わない。
(これらの装備は、全体主義者のカミングアウトでもある)
16.朝陽と夕陽の時間にサーフすること。(自然の色彩を見よう)
17.直火焼きのものを食べること。(本物の火を見よう)
18.TVはあまり見ないようにする。
19.人気店だからと並ばない。
20.胸を張って生きる。

とここまで書いたところで20となったけど、

こっち主義のことならいくらでも書けることに気づいた。

とにかく、

サーフィンとは自由なので、

大衆主義によくある

「みんながこれを高評価しているから」

「雑誌に書いてあった浮力だから」

「仲間情報でボードを選んだから」

「波情報が40点付けたから」

という「から・から・から渦潮」には、

巻き込まれないようにしてください。

前編も含めて5000字超と長くなりましたが、

サーフィン研究所からの投稿でした。

Happy Surfing Forever!!

【サーフィン研究所】妖物低気圧_高知のペーパースカイ_ヤマちゃんジンジャーさま_(1728文字)

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低気圧が発達していく。

低気圧とは妖物ではないのか、

そんなことに気づいた。

妖物、

つまり神道で言うところの神。

この神は列島に近づいてくるころには、

およそ6時間おきに吸気するように膨らんでいった。

宮崎駿さんの『もののけ姫』に出てくる

『デイダラボッチ』を思いだした。

あれは獣頭巨神であるとされ、

シシ神のナイト・ウォーカー(夜の姿)。

この巨大低気圧は、

デイダラボッチなのかもしれない。

風というファクトだけを見ても、

低気圧がどれほどまでのエネルギーを生じさせているのか、

いたのかと、

驚かされた日曜日の朝である。

寒い。

宇賀くんが、

タヌ・ビーチに到着したと報告があった。

「センターエリアからライト、

レフト共にキリリとした波です」

そんなことらしい。

よしならば、

タヌ・ビーチに向かおう。

宇宙一のうどん、

朋輩マナブくんに会いに行こう。

これは、

この夏撮ったものだが、

かなり好きなアートピースをここに。

ハンマーヘッド・シャーク。

アートbyミー・イシイさんで、

池田潤ちゃんのビーチ・ペントハウスのものだ。

前出の巨神を思いだしてしまった。

これはタイラー・ウォーレンがNAKISURFに描いてくれたロゴだが、

ライフスタイルと掲げている。

そんなテーマが鋭い。

昨日は朝波をチェックしたが、

うねりはまだ届いていなかった。

そのまま高知蔦屋書店に行き、

全国スパイスカレー・フェスティバルに参加した。

参加したと言っても

ミヒャエル山ちゃんと、

くるみちゃんと「ここで」

そんな約束をした場所でもあった。

こちらは蔦屋常駐の大陸。

これはピート。

アジパイと見たときに味平カレーを思いだした。

インド屋のインドカレーとか。

カレーというのもまた入り組んでいて、

サーフィン界と同様なのではあるまいか。

私のお目当ては、

アキくんの友人のアミーゴ・カレー。

感じいるほどおいしい小エビと豚のカレーを掲げていた。

テーブルにはハヤトくんたちのビールが見える。

いいなぁ。(笑)

ミヒャエル・山ちゃんとクルミちゃん。

室戸岬での年をまたいでの再会を果たした。

さらには10数年前に特集記事を組んでくれた

『ペーパースカイ』誌のルーカスともひさしぶりに会えた。

ルーカスは、

なんでも3月20、21日に高知で大きなイベントをするらしく、

その告知を兼ねたトークショーだった。

クルミちゃんのトークショーもありました。

スカイアンドシー・ムロトの健食アドバイザーだったり、

食のプロデューサーもしていただいています。

これがクルミちゃんとヤマちゃんたちが生育するオーガニック生姜。

“SURF and FARM kitchen”

「これこそが!」

逸品である、

あります!と強く称えるのは、

このジンジャーシロップにはご恩がある。

というのは、

じつはこの蔦屋に波もなかったせいか、

とても早くから行っていて、

カルディで買いもの等、

いろいろなことをしていた。

なのだが、

土曜日の人混みにウイルスがあったのか、

バイキンマンから移されたかは不明だが、

だんだん喉が痛くなってきた。

15年ぶりの風邪かと思ったのだが、

このジンジャーシロップをお湯に溶かして、

レモン(これもヤマちゃんチーム製作)と一緒に飲んだら殺菌できた心持ちとなった。

その感得通り、今も健康そのもの。

そのお礼次第がこの文であります。

ルーカスB・Bのトークショー、

彼のさまざまなことに感動しました。

ダイマクション・マップとか、

タオルとか手ぬぐい、そして生き方。

日本に27年。

私とほとんど真逆なことをしている。

帰りに波をチェックすると、

冒頭に書いたダイダラボッチが波を出していた。

低気圧は1000kmくらい離れたのだろうか。

北東風吹き会える寒空の中、

よっちゃんがサーフィンしていた。

時間がなかったので、

よっちゃんにボディシグナルを送りつつ、

ノーサーフとしたが、

トレーニングとしてピークの波打ち際まで走って行き、

帰路も登り坂としての砂利をおよそ800mを全力で走って車まで戻ると、

一ヶ月分くらいトレーニングをした気分となった。

青龍寺がある横浪半島に陽が落ちていく。

低気圧という名の神にさようなら。

無事だったことにありがとう。

Happy Surfing!!

【D・G・P】小説『ジェイミー・オブ・ライアン』のバレル_後編 3of3_(2773文字)

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さきほど月齢7が過ぎ、

上弦の月(waxing moon)となりました。

ワクシング・ムーンとは、

満ちていく(wax)月という意味です。

月の満ち欠けは止まらないので、

進行形としての現在分詞が付けられているのでありましょう。

キリリと冷えて、

凛としたそらでした。

上弦の月は、

昇るときにその弓部分を下に向ける。

なので、これが落ちていくものだとわかるのは、

天体に詳しいお方でありましょう。

不思議だけど、確かであり、

けれど、みんなおよそ何も知らないもの、

それがそらに浮いている。

さて、今日も昨日、

一昨日の続きからとなります。

前編はこちらです。

中編と続きました。

【D・G・P】小説『ジェイミー・オブ・ライアン』のバレル_中編 2of3_(2133文字)

[3.後編]

伸びるように拡がり、

妖獣は丸まった。

分厚い波斧の切っ先。

それがかぶさってくる。

ジェイミーは、

アールから見ると、

ほんの少しだけ下にいた。

遠くに出現するであろうアール(R)に、

パイプ状となるところをつないでラインとして、

それにレイルを合わせた。

よし、こうだ。

そうだ、そう。

左手をコンパスの針とし、

そこから一文字に右レイルをつなぎ、

後ろ足をかためた。

「極め」である。

最速方向に加重するための準備はできた。

前足はレイルの横。

いつものバック・サイドのスタイルだった。

セクションが想像したよりも拡がり、

ストールさせすぎたと確信するほど、

ビハインドに入っていた。

「奥、いや下過ぎる」

嫌な感覚である。

それでもバレルの芯に、

真芯にとどまるべく、

波からの降下重力を接結させて減速させた。

重力の急激な転化で、

まるで止まっているかのような錯覚におちいる。

それでも耐えて、

実際に速度を止め、

“ただ浮いている”

というゼロ状態となった。

ゆっくりと、

そしてしっかりと妖獣は、

ジェイミーを呑み込むように引き上げた。

よし来たぞ。

芯が近づいてきた。

まだ、

まだ、だ。

そろそろ。

ここ、だ。

小さく、

減速するように合わせると、

ザズュ(ZAZZZZU)

レイルが小さな音を立てた。

前を踏みながらレイルとテイルをフリーにした。

完璧だ。

いや、

もっと上だ。

下に降りすぎている。

深すぎたのか。

バックドア側に動かずに、

ボイルの前にいれば…。

初動、

加圧減速に対しての後悔、

滑走の過去への疑念が浮かび上がる。

こちらが挑むはずが、

すっかり腹の中に入れられてしまった。

自分の手足が重い。

体の内側から気がむしり取られて、

力を出せなくなってしまった。

負けである。

この夢のようなものに対して、

自身のありったけを込めたが、届かなかった。

だからといって、

ボードを離すことはしない。

チャンスがなくなっても、

神のような波の上で、

そんなことは意地でもしない。

ヒーローたちの顔。

いなくなってしまったあいつの顔も。

そうだ、これは彼らが乗る波でもあった。

最後までやり通すのは、

最初に決めた約束ごとだ。

この、神々しいまでのものに相対して、

自分はまだまだ小さすぎた。

ワイプ・アウトする瞬間まで、

沈むまで、

飛ばされるまで、

吸い込まれるまで、

巻き上げられるまでは、

できる限りのことをする。

さらに目線を低くした。

無になれ。

無だ。

波の内側は、

単純なる回転運動だ。

陰と陽がまわり、

光と闇も回る。

縁と業も。

そんな達観が飛来していた。

だが、

たいていそんなことは後で思いだすもので、

このときは、

ただ無と現実が明滅していただけだった。

フォーム・ボールだ。

前から来たか。

波先は海面に達すると、

泡状の層をつくる。

波の内側の泡面のことをフォーム・ボールと言う。

これは滑走するものを捕らえて、

からめて、

そして沈める悪魔のような泡面である。

「無表情で引きずり込む」

無慈悲なる泡層(フォーム・ボール)だ。

例えるとすると、

自転車に乗っているときに、

下り坂の路面にある、

泡状の落とし穴を通ることを想像してもらうとわかりやすい。

フォーム・ボールだらけとなり、

アール全面が白くなった。

「ジ・エンド」

ジェイミーは、そう悟ったのかもしれなかった。

このときの唇を誰かが見たのなら、

笑っているように見えたかもしれない。

力を抜いたのは、

ワイプ・アウトに際しての気構えというか、

長年の経験でもあり、

危険が極まったとき、

反射的に行う本能だった。

フォーム・ボールが俺をかっさらうか、

こちらのレイルがいつ沈められるのかはわからない。

ひたすら深く、

狭いアールが小さくなっていく。

後方からウェッジ。

もしかしたらバック・ウォッシュか。

波の中が動き、波面にランプが形成した。

とてもささやかなものだったが、

そのランプに押されるように、

レイルがフォーム・ボールの上に浮いた。

泡面と結合した。

さまざまなことが絡まり合い、

結集して小さな奇跡を起こした。

パイプラインの女神は、

ここで生まれ育った純粋な男に、

小さなかけらのようなチャンスを与えてくれた。

エディ・アイカウが微笑んだのか。

今だ。

体が軽くなった。

ジェイミーはバレルの外にある上部エッジ、

その一点だけを睨んだ。

レイルが波面に咬む。

この状態ならば、

連続して丸まっていくアール傾斜で、

最高速度を生み出せる。

さらに押し出されるような感覚。

これはそうだ。

よし、来るぞ。

来い。

ヴバヴァァン!!

轟音を発しながら、

この妖獣は後ろで果てた。

しこたま散って、全てを吐き出した。

これをスピットと言う。

バレルの出口がない場合は、

上や後ろに吹き上がるが、それらはスピットではない。

ただ、ここまでの巨大なスピットは、

このパイプラインであっても珍しいほど、

壮大なる波の最後だった。

よし、

いいぞ、いけ。

視界ゼロの中、

レイルを維持し、

見えるはずの、

見えてくるはずのバレル・エッジを見ていた。

今のスピットでかなり前に出られただろう。

数メートルは吹っ飛んだだろうか。

これがふたつめの奇跡である。

女神はいるね。

どこだ。

出口のエッジ(縁)はどこだ。

あ、見えた。

波よ、押せ。

倒すように押せ。

吐き出せ。

俺を外に吐き出せ。

視界はまだほぼゼロだったが、

フォーム・ボール状のアールを滑っていた。

この状態を保ち続ける限り沈まない。

けれど、バレルの喉が閉じたら終わりだ。

かみ砕かれて終わる。

ここまで来たのだ。

想いをかなえさせてくれ。

さらに浮かせろ。

もっと浮け。

上に上がれ。

上だ。

上しかない。

俺はこれをメイクするのだ。

出口が見えた。

あそこだ。

もう少し。

あと、少し。

また何も見えなくなった。

見えなきゃむずかしいんだ。

あ、白。

…..。

パッ

光があふれた。

外に弾き出されていた。

意識が戻ってきた。

自分が戻ってきた。

なんという気持ちだろうか。

血液が沸騰し、

細胞が生まれ変わっている。

人生をかけたものに勝ったジェイミーは、

仲間に向かって手を振り上げた。

そして大きく、

右手を振りかざした。

(舞台となった波は、5分26秒から始まります)

【サーフィン研究所】レイルワーク=接着_ビーチ基地の有効性_ちょっぴり昔話_(1287文字)

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Tyler Warren’s Dream Fish 6’7″

Nakisurf Original Twin

.

切り立った斜面。

オンショアでなのか、

波が出来立てだからか、

やたらと斜面が揺れた。

波から振り落とされないように、

押し出されないように波壁にレイルを立てていた。

これをレイル・ワークという。

ある具体例がこの『接着』である。

詳しくは以前書いたので省略してしまうが、

(巻末リンク*1を)

インスタグラムにそんなことを投稿しようとして、

英語にするにはどんなものだろうか?

日本語で考えると、

どこにも意味が伝わる単語はなく、

結局は行為であるPressureを派生させて、

Pressurizeを使ってみた。

プレッシャーライズとは、

圧を正常に保つという意味。

どうでしょうか?

これがなかなか近いという判断です。

若きバレルマスターのアンジェロが、

奥さんと、

赤ちゃんを連れてブレイクまで来ていた。

彼はこうして基地を作って、

彼女たちがくつろげるようにしていた。

基地を作るのは、

私もやるのだが、

飲食や音楽を持ち込んで、

喉が渇いたら、

疲れたら、

混んできたら、

するりと上がって、

波を見ながら一休みする基地の有効さをここに。

これは数年前の私の車内。

チャンネルは自分でシェイプしたもので、

真ん中の6’2″は、

いつかどこかでかなりの波にも乗った幸運なるUNX-Sだ。

[特大号]さよなら総帥ジェダイの騎士よ_BLUE誌の文体で書く伊豆の旅_(3131文字)

さらにさかのぼって、

今から8年前に、

NAKISURFサンクレメンテ店があった。

詳しく書くと、

私が刷ったTシャツや逸品の衣類系の店だ。

(巻末リンク*2に)

そのときにお世話になったのが、

サンオノフレ・サーフカンパニーのディーンだ。

彼が大家で私が店子。

そんなことで知り合って、

今では彼の親友であるジョーイに譲り、

その卓越したクラシックさで、

上級なるサーフブランドとなり、

ディーンは奥さんの故郷エクアドルに越していったけど、

ブランドは今も太く続いている。

伊豆にも一緒に行ったヘイリー。

彼女が使う

「サンオノフレ・サーフカンパニー・ブランケット」

のIGポストがあったのでリ・ポストしたのがこちら。

私があそこにいた頃からあるメキシコ・ブランケット。

とすると、

9年間に渡る定番商品で、

もっと書くと、

NAKISURFの福袋にロゴ無しでこれを入れた年もございます。

薄れゆく年月を思いだした日。

ちなみに本日は高知龍馬マラソンで、

これから大雨の予想である。

京都のみやさん(@miyata1717)は、

「(雨だと)シューズが濡れて足裏がふやけるので、

マメ対策をしなくては」

そんなようなことであるらしく、

福井の@fgver2さんは、

「土佐鶴の純米酒をやっています」

とおっしゃる。

こちらは高知ムロトは、

日本酒の産地なので濁り狙いですと返信して、

日本酒の和がつながっていった。

これは長女カイラがいる中央カリフォルニア。

色彩が艶やかで、

この乾いた空気感も伝わってくるようです。

【巻末リンク:接着とは?】

【サーフィン研究所】タヌ・ビーチ模様_接着の具体例_(1854文字)

【巻末リンク*2:サンオノフレ・サーフカンパニーとNAKISURF】

本日二度目のブログ(下)_趣味のスクリーンプリント_Seea(シーア)のサーフスワップミート@デウス_アボットキニー通り_クリスチャンの日本語_(2447文字)

Happy Surfing!!

【サーフィン研究所:師について】五輪書「浪の巻」_バックサイドの極限テイクオフ_(1738文字)

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五輪書 浪の巻

波乗法というものは、
海人家の法である。
達人たる者はとりわけこの法を行い、
入門したる者もこの道を知るべきことである。
今、世の中に、
波乗法の道をしかと弁えているという達人がいない。
他には道がたくさん示されている、
まずは、
仏法として人を助ける道。
儒道として文の道を正しきものにし、
医者は諸病を治す道があり、
和歌の道を教える歌道者。
あるいは数寄者、
弓法者、
その他として諸芸までも、
思い思いに稽古ならびに鍛錬し、
各々心を寄せるものである。
だが、
波乗法の道には心を寄せる人が稀である。

青龍寺奥の院、烏天狗近影

.

(原文)

浪乗法と云事海家の法也

逸たる者はとりわき此法を行なひ

卒たる者も此道を知るべき事なり

今世の中に浪乗法の道慥に弁まへたるといふ武士なし

先道を顕して有は仏法として人をたすくる道

又儒道として文の道を糾し医者といひて諸病を治する道

或は歌道者とて和歌の道ををしへ或は数寄者 

弓法者 其外諸芸諸能までも

思ひ思ひに稽古しこころこころにすくものなり

浪乗法の道にはすく人まれ也

「青龍寺の上に守護龍が出る」

ここで何度も書いてきているけど、

またもや出た。

この巨大な龍頭部は、

朝陽の雲と共に出て、

夢の記憶のように散っていった。

Catch Surf Skipper Fish 6’0″

Nakisurf Original Twin

.

波高30cmで、

間隔が10秒あれば、美しくブレイクする。

ふわりと乗って、波に包まれる。

そんな地形。

けれど、

あまりにも小さく、

チューブかそうでないかと言えば、

薄い故にわからなくなるようなはかない波だった。

現実のことだ。

後ろでテッペイさんが見ていた。

この後、

テッペイさんからサーフィンについての質問をされた。

「バックサイドでテイクオフのとき、

フィンが抜けてしまうのは、前足を踏みすぎなのかな?」

さすが、

ブルードラゴンのサーファーならではの問いです。

なぜなら急斜面でないと、

テイクオフでフィンが抜けるほどのシチュエーションにならない。

そしてここまで攻めるテッペイさんが見えた。

ちなみに彼は、

高知からジェフリーズ・ベイまでサーフしに行くほどのサーフマニアです。

私からの返答は、

大きく分けて2つ、

バラバラしたものでした。

1.フィンは抜けてもレイルが入っていれば大丈夫です。

(レイル加重、接着すれば、フィンの有り無しはあまり問われない)

2.波の下に落としていないから、テイクオフした際には、

切り立ちすぎているのかもしれない。

(フィン面積とテイルロッカーの限界値を超えてしまった)

とにかく、

前に前へとパドルでボードを波の前に押し出して、

滑り始めて波の下に入ったら、

ボトムまで落ちていく間に

レイルを限界値(接着、加圧)まで切れこませます。

加圧がマックスとなれば減速完了。

この瞬間は、

波の上で無重力というか、

無動状態に感じられるでしょう。

そこからリリース(抜重)すれば、

バックサイドのテイクオフ編は修了する。

だけど、

机上、頭の中ではそうわかっているのだが、

身体がついてこない、

精神的に視界の畏怖によって、

筋肉が硬直して思ったように動かなくなる。

それを避けるために鍛錬し、

心=イメージトレーニングするのです。

崖の上に立ったとき波を想像し、

壁があれば、波壁だと思い込んで滑る。

加圧する等々。

セクションが速く(長い)場合は、

リリースと加圧のバランスが最速となり、

セクションが短いときは、

加圧を続け、

失速気味でチューブの中に残る。

レイルが入っていないと、

フィンも有効でなくなるので、

波に入った内側のレイルと、

つかんだ外側を波に切れこませるようにしてください。

そんなようなことをお伝えした。

Blue誌巻頭コラム、

最終入稿を果たしました。

トム・カレンのこと、

デビッド・ヌイーヴァのこと、

そして夢で見た波とマリオ・ブラザーズについて書きました。

3月10日発売です。

その頃には、

季節はしっかりと春の中に入っているのだろう。

とすると、

10日は朝3時に満月をむかえる日でもある。

この月が新しくなって、

そして満ちるまで何ができるか、

何が起きるのか。

その日は晴れて、月が見えるのか。

Happy Surfing!!

 

 

【サーフィン研究所】あきらめないテイクオフ_タイラー・ウォーレンとトム・カレンのメキシコ旅_(1052文字)

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Makala Smith @Seea

Amami Oshima, Japan

.

先日波が上がったとここに書いた。

その際にこんなシークエンスがあった。

そこで、

今日のテーマを

『あきらめないこと』としてみた。

この日の波は、

奔放というか、

荒れ系で、

まともに乗れるのは短く、

良い(セクションが広い)波は、

全てこのようにワイルドだった。

例によって

「決めたら行く」

そんなことで、

テイクオフを決行した。

視界は全く無理と伝えているが、

そんな情報を無視してテイクオフした。

レイルを立てて、

テイルとそれをつないでいたが、

滑走面全てが泡となって、

ゴトゴトと落下しているだけという感覚だった。

波飛沫で何も見えなかった。

手前で見ているのは、

土佐のサニー・ガルシアと呼ばれているよっちゃん。

私は落下しながら、

ワイプアウトなのか、

どうなっているのか不明でいた。

けれど、

飛ばされるまで
沈められるまで

そんなことになるまでは、

息が続かなくとも、

絶対に諦めないと誓っていた。

よっちゃんはこれを見て、

全く無理だと思ったことだろう。

実際に私は泡の中に入っていた。

でもあきらめなかったら、

泡の前に押されて出てきた。

視界も少々確保。

あと少しなのもわかった。

レイルを入れられるだけ入れていたので、

泡にバウンドしながらも、

セクション出口に向かっていった。

フェイスが出現した。

成せば成ると再確認した瞬間だった。

分厚いセクションがやってきた。

もし巻かれたら、

とんでもないほど沈められ、

そして吹き飛ばされていたことだろう。

ショートピリオド、

間隔が狭い風波なのに、

なぜかやたらとパワフルな波の日だった。

(通常は間隔の長いグランド・スウェルの方が、

同サイズなら波のパワーがある)

6’7″のツインフィン。

忘れられない波に乗ったオレンジ色のマジックボード。

バリでも日本でも。

(巻末リンク)

このボードの誕生主のタイラーに

お礼と近況報告を兼ねて連絡をした。

結局、

長話となってしまったのは、

サーフボード談議が密に入ったからで、

サーフィン研究所の関係者としては、

こういう話が一番おもしろい。

さらには、

彼と一緒にメキシコにいたトム・カレンのことも伝え聞いた。

さらにボブ・マクタビッシュが、

ミッドレングスでジョージ・グリーノウの処女作に出ていた話や、

彼のファースト・シェイプや

5本目となった7’2″ダイヤモンド・テイルの描写が興味深かった。

【巻末リンク:ドリーム・フィッシュお披露目頃】

【特大号】タイラー・ウォーレンのドリームフィッシュ@ビッグロックス_(2079文字)

Happy Surfing!!

【サーフィン研究所】ツインフィンの効果と大きな晩王柑、そして白鯨by夢枕獏さん_(1026文字)

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Catch Surf Skipper Fish 6’0″

Nakisurf Original Twin

.

うねりがすっかりと小さくなった。

潮具合によっては、

一瞬だけ——15分くらいレフトが出現した。

見た目よりも弱い波なので、

抵抗をかけるとまずテイクオフできない。

よってフィンレスで入ろうかと思ったが、

JOBとケリー・スレーターが、

リバーサーフィンの際にツインにしていたのを思いだし、

(巻末リンク)

それをインスピレーションとしてやってみたら大正解。

かんたん大師の二郎くんが、

今年初のグローブを装着しているところ。

「なんだ、ぜんぜん寒くねぇ〜!」

そんなコメントだったようです。

かわいいなぁ。

スカイアンドシー・ムロトでは、

おいしいものを研究しているのだが、

今回は素麺を温かく、

そして天日塩と鳥で出汁を取り、

室戸ネギをアクセントとした素朴なものだったが、

いわゆる絶品だった。

しかも出汁の上に茹でた麺をのせたので、

麺好きとしてはうれしい構図となった。

土佐高知には、

マゼ(南風)という交流館があり、

かなりの頻度でここで買いものをしている。

今週から『文旦ウィーク』ということで、

このIkeさん渾身のパウンドケーキが発売されていた。

近所の冨永のおばちゃんによると、

「これは高岡のイケさんやね。

この人はナニを作るのが上手なんやで」

「へー、本当に高岡町って書いてあります。

ナニがおいしいのですね」

「そうやき、そのナニはトマトやで」

「へー」

「その息子さんがこのケーキを作っているやね」

「このイケさんケーキ、とてもおいしいです」

マゼに大きな晩王柑(ばんおうかん)があったので、

写真を撮ってみた。

この晩王柑のことを調べてみると、

土佐文旦からの自然雑種が、

安芸郡吉良川町で発見されたものだという。

柑橘王国の四国ですらランカーサイズですね。

前出の二郎くんの顔と同じ大きさくらいあった。

マゼのお姉さんたちが後ろに写っていて、

スーパーではこういうことにならないし、

なんだかいいなぁと思った。

夢枕獏さんが、

高知新聞にこのメルビルの『The Whale.』と、

土佐清水のジョン万次郎が難破して出会うという設定の

『白鯨・Moby―Dick』を連載している。

それに感動して、

私も『新聞小説』というのを書き始めた。

ある程度書けたら、ここで連載しますね。

【巻末リンク:JOBとスレーターのツイン】

【サーフィン研究所&ドラグラ・プロダクションズ】接着とは?_JOB / KELLY SLATER & JOHN JOHN FLORENCE_ボードプロポーションやスタンスに位置によってフィン位置を決めると最大限の操作性と性能が求められるとわかった編_(1908文字)

Happy Surfing!!


【サーフィン研究所】透明な充実という本質_ショアブレイクの危険_(1160文字)

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Bonzer 1971 / 6’3″

.

タイラー・ウォーレン謹製のドリーム・フィッシュがあり、

最近は波が出ると、

そのフィッシュからの輝く滑りに魅せられていた。

そのあいだボンザーは、

ガシラハウス神棚の前に封じていた。

ボンザーに何が蓄積され、

何が流出し、

何が変わったのか、

そんなことを知りたくなって持ち出した。

「使っていなかったボードを持ち出す」

という衝動は、

波と混ざりあい、

『透明な充実』という本質を紡ぎ出してくれた。

こんな小説文体になるのは、

カタサバ先生からのインスピレーションで、

(巻末リンク)

先ほどまで「おそ松くん」を読んでいたからだろうか。

「おそ松くん」は、

土佐道路のブックオフで、

なんと竹書房版の第一巻を発見したのだが、

この少年サンデー連載当時の昭和37年は、

今とほぼ何も変わらないことがわかった。

カタサバ先生の書かれていたエピソードは、

年代から推察して、

3巻くらいではないかと思われた。

もっと書くと、

先日『宇治拾遺物語』を現代語にしたが、

その際にも800年前、

1200年前も日本人の思想は、

いまと何も変わっていないことに気づいたのだ。

長くなってしまったけど、

この1971年の——49年前のレプリカも、

現在のサーフボードも実質的には同じだった。

浮力体が自由に波を滑ると、

私の心が澄んで開いた。

サーフィンとはこのようなものだろうか。

さて、

こちらはブルードラゴンのショアブレイク。

サーファーならば、

これがかなりワイルドなのがおわかりになるだろう。

ここに見えるのは20代の女の子。

この子は、

カップルで来ていて、

やたらとうれしかったのか、

弾けてしまって、

このようにタイタニックの真似ごとをショアブレイクでしていた。

ここはテトラ群が始まる箇所で、

もし、

ここで波にすくわれて流されてしまうと、

ものすごい流れに吸われて、

一瞬で100mほど西側の沖に行ってしまう。

この覚悟というか、

イメージがないと、

パニックとなってかんたんに溺れてしまうだろう。

サーファーであって、

サーフボードにつかまっていてもそんな調子なんだから、

こんな服で、

とやられたら命に関わるだろう。

だがこの子は、

人間力がないのか、

この視界と、

波が発する重低音の響きに相対しても怖くないようで、

このタイタニックごっこをずっとやっていた。

危ないぞ。

幸運なことに、

彼女に悪さするセット波が来ずに、

このカップルは無事に駐車場方面に帰っていった。

(いざというときのためにウエットスーツは脱がずにいた)

海は危険です。

そんなことがさらにわかるようになったのは、

ブルードラゴン波が、

いわゆる魔獣波だからだろう。

奄美の魔獣波を思いだした。

【サーフィン研究所:思想と科学】波に乗るボンザーという魂と真意_『心の中の波』の作り方(2277文字)

【巻末リンク:カタサバ先生最新作】

【ドラグラプロダクションズ製作、片岡鯖男】3.8フィートの週末4『ゴミすてばにバラが咲いたころ』_(865文字)

Happy Surfing!!

【サーフィン研究所】さよなら土佐高知_神代のタヌくんと大都会_1973年のサイダー_(1395文字)

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土佐青龍寺のガシラハウスを後にすることになり、

今回のサーフボード群の記念撮影をした。

どれも全くの無傷で、

あれだけサーフしたのに自身も無傷なのは喜ばしい。

左から

キャッチサーフ・スキッパーフィッシュ6’0″ Quad

ボンザー1971 / 6’3″

タイラー・ウォーレン Dream Fish 6’5″

キャッチサーフ・スキッパーフィッシュ6’6″ Quad

キャッチサーフx DFW 7’6″ Single fin

キャッチサーフ オディシー・プランク 8’0″ Single fin

出発に際して、

ご近所の

——とはいっても600mも離れている——

冨永さんからハチミツを分けていただいた。

農薬などが1ミクロンもない地での花の蜜。

聞いただけでおいしそうである。

さらには、

「お弁当やで〜」

そう言って、

浦ノ内は下中山の冨永さん特製弁当をいただいた。

「なんだかナニ、

自分の子どもが帰るみたいやね〜。

さびしいからまたすぐ来てぇ〜」

ここで摘んだキャラブキをていねいにアク取りして、

それを豚肉で炊いたものや、

塩梅の良い玉子焼き、

浦ノ内のグレの煮魚、

そして炊き込みご飯の俵型おにぎり。

宇佐ショッピングセンターのチラシにも相まって、

視界が潤んでしまった。

大切な豚肉も使ってくれている。

お世辞抜きでおいしかったです。

お元気で〜!

帰りは、

高知市内でいくつかのお買いものを。

コロナ・ショックだろうが、

街は元気だった。

遠くにタヌキのポン太が見える。

誰を思いだしていたかは、

想像におまかせします。

どこで見ても『タヌくんの油』が人気である。

その効能は果てしないのに、

何一つも科学的に解明かつ、

証明できてないというのもタヌくんマーチャンダイズらしい。

「でも効くんだよね」

家庭の常備薬らしいです。

街に出たらもちろんカルディに寄ります。

蔦屋書店内も活気があったのは、

高知県はまだ感染者ゼロだからと言っていた。

少し前にこの紅茶の物語を手がけました。

題して、

『ジャンナッツ紅茶物語』

13編プラス別編の合計12500文字は、

薄い本が一冊出せる量です。

出版近し!?

こういう造型が大好きで、

とっても欲しくなった瞬間。

さて高知道に入り、

気持ち良く北上する。

寄り道もするので、

1000km弱の距離であります。

ここで「タヌくん注意」

の看板を見るのはいつものことだが、

案内看板もタヌ系で、

とすると、

じつに使い勝手が良い獣なのですねと、

タヌくんを讃えた。

鳴門大橋を越えると、

淡路島となる。

ちょうど昨夜、

腰越のしげるGerrさんが、

『近畿の五芒星』情報を送ってきてくれた。

ここにそのひとつ伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)があり、

神仏に詳しい京都酒蔵館の旦那に教えを乞うと、

「創建は、神代だと日本書紀にあるそうです」

そんなに古いとは!

淡路島はすごい。

龍のようでいて、

または、

初代ウルトラマンの

『亡霊怪獣 シーボーズ』のような雲が出た。

明石海峡大橋。

これを渡ると、大都会が見えた。

神戸に本州の本気を感じた瞬間でもありました。

四国と淡路島にあった樹木の森が、

コンクリートの森となっていった。

もっと走るぞ。

【おまけ】

1973年のサイダーのコマーシャルを見つけた。

ここには20歳ごろの風吹ジュンがいて、

楽曲から

「ジュワ—」とサイダーが弾ける音が聞こえてきた。

良い時代だった。

Happy Surfing!!

 

【サーフィン研究所】待ちに待ったタイラー・ウォーレンのワン・オフ_(1944文字)

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ちょっと番外編の数日でしたが、

日は少しさかのぼって、

高知から千葉までの道中です。

西からの富士山を拝み、

高速道のPAやSAで楽しんだ。

ほぼどこでもWi-Fiが入っているので、

流行のリモートワークをしていた。

オーストラリアのヌーサで行われた新生WSLロングボードは、

ジョエル・チューダーが優勝、

サンオノフレ・サーフカンパニーのケビン・スクバーナが、

準優勝という結果で幕を開けた。

新生というのは、

WSLロングはこれからクラシックに採点し、

スタイルも見る。

そんなことになった。

ならばジョエルが「どれどれ」と出場すると、

優勝したというのが顛末だろう。

新名神、

新東名と乗り継いで、

私の父親由来で土肥に立ち寄り、

途中の道路でこんなのを見た。

む、誰かに似ているぞと、

ピンと来て写真を撮った。

すると、

これは明太子のユルキャラであるようで、

造型的に天才だと思った。

グーグルマップで鎌倉ルートを調べると、

芦ノ湖の元箱根を通るナビゲーションとなった。

芦ノ湖は、

湘南サーファー&フィッシャーマンにとって、

ひとつの聖地だ。

私は釣り好きの父と小学校の頃に行き、

元箱根から手こぎボートで出帆し、

鳥居の前でスピナーを投げたら小バスが釣れた。

当時から芦ノ湖の魚は、

スレているとされていたけど、

今よりも釣れた気がする。

湖尻から出て、

モンタナ・ニンフで長距離ハーリングをしていたら、

九龍頭で大きなレインボーがかかったことを思いだした。

それからずっと経って、

箱根湾では、

シルバーのスプーンをジグ使いして、

ブラウン(・トラウト)を仕留めた。

そして三ツ石の奥、

白浜でかかった大きな大きなラージマウス・バス。

そんなことを思いだし、

さらには昔懐かしい釣具屋が改装していて、

その横のお土産屋さんも同様だった。

前出した九頭龍神社というのが、

芦ノ湖畔にあり、

その流れのドラゴン土産だろう。

芦ノ湖なので、

先日なかむらの平野ビーチで知り合った

“Hakone Mountain Ripper”さんを訪問しようとチラリ思った。

だが、

法王との約束が迫っていたので、

箱根新道を駆け下りた。

U-Skeさんの松風王国を過ぎ、

茅ヶ崎に入ると、

ガソリン最安値のスタンドがあり、

ここでは133円。

高知は155円だったから、

満タン55リッターで1210円も違う。

なぜだ?

(隣の徳島県に行くと、突然142円程度に下がる)

(高知新聞の”声ひろば”にも

「高知のガソリンは、県内共通価格なので、これこそが談合では?」

とあったが、是正していただきたい

私の作品が大きく掲げられたタキビパレスに到着し、

すでに神格化されたタキビ神にお参りし、

ラカ法王と話した神仏合致だったり、

神格化ということを話していた。

ラカ太郎くんと、

二郎くんに取り置いたNAKISURFカレンダーを渡しつつ、

タキビパレス付近にある玉前神社に行く。

ここは、

一宮の玉前神社の本宮にあたるところであるとされ、

他にも大原、

飯岡にも玉前(たまさき)神社があり、

どれもかなりのパワースポットであるという。

まずはここにお参りし、

NAKISURFに行くと、

タイラーからのワン・オフが掲げてあった。

完成は画像で見ていたが、

実際に見ると、

歓びもひとしおであり、

タイラーのうれしそうな顔が浮かんできた。

(このオーダー日については、巻末リンクを参照ください)

スペックを見ると、

6’5″ x 19-5/8″ x 2-1/2″で、

今回のワン・オフに向けた文字が輝いているのでありました。

ちょっと小さめだけど、

ブルードラゴンのポケットに収めるのは都合が良いだろうか。

すぐにジェフリーズに行くと、

先行していたタキビ神がいて、

とても興味深そうにボードをチェックしてくれた。

ワックスを塗り込むのは、

ボトムにも同様で(本当)、

これによって、

グラブした手からボードが滑り落ちることが少なくなる。

ボトム側は、

あくまでも薄く塗りますが、

元はマット・アーチボルドが私に教えてくれたことでもあります。

タキビ神とロレックス松本さんのタキビポーズ。

この笑顔からハッピーサーフィンを知り、

バリのヤマザキさんと、

マグヤンとで茂原のキハラ(MIBのアジト)に行くと、

こんな昭和時代のマスクが売っていた。

トイレットペーパー等が売り切れているけど、

デマによるものらしく、

世間は大変なことになっている。

キャッチサーフのミーティングがあり、

本国(USA)に電話をすると、

ハワイのウォルマートも日本と同じように、

紙製品が売り切れたという。

笑い話だが、

あまり笑えないのはなぜだろうか。

【キハラがMIB(メン・イン・ブラック)のアジトなわけ】

オリジナルアート製作中_政府最高秘密機関の北関東アジト_ブーツの慣れ方_(2394文字)

【巻末リンク:ワン・オフのオーダー日】

【サーフィン研究所2】タイラー・ウォーレン『ワン・オフ』_(1494文字)

Happy Surfing!!

【サーフィン研究所】タイラー・ウォーレン『ワン・オフ』の波運とは_ミニ・ノーズライダー・トリビュート_(2628文字)

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気圧配置が超冬型となり、

『春の三寒四温』の2つめだか、

3つめの寒がやってきた。

千葉は、

まるで台風のようなオフショアが、

2m以上のうねりを吹き飛ばしていた。

Tyler Warren “One Off” 6’5″

.

タイラー・ウォーレンのワン・オフが、

いきなりこの波を得た。

私の感覚だと、

良いボードというのは、波運も良い。

しかも6’5″(約195cm)という

「少し長い」ボードなので、

この千葉ビーチブレイク特有の

「ゆるゆる・もろもろトップ」の下から下げて降りられた。

ここは一宮に多くある「名無し」のブレイクで、

4年前にとても良くなったときがあって、

その時はここを「マグナム」と呼んだが、

それっきりこの沖で波乗りをすることはなかったが、

ここが昨日、

キラリとするほど良い波がやってきていた。

ファースト・セクションからセカンドにつながり、

そしてサードは流れで激烈に掘れ上がるショアブレイク。

100mは乗れただろうか。

いやもっとか。

波壁を長い距離走り、

強風に目を細めると、

まるでバイクに乗っているような感覚となった。

このセッションでのフィン・セットアップ。

2にVEKTORの試作タブを付けた。

スリリングな春の愉しみをTW65(シックス・ファイブ)で得た日。

一度上がってから「海水浴場」に二郎くんを連れていくと、

横から見る沖のピークがやたら良さそうだったので、

二郎くんとのセッション後に行ってみると、

波壁ではなく、

直線で降りて、

インサイドのダブルアップで掘れ上がるという波質だった。

横に滑る至福を得た後だったので、

燃え上がらずに1本だけで上がってしまった。

寒いというのもあった。

【ご報告】

個別のお客さまや、

ここで何度もお伝えしてきましたが、

NAKISURFと共に進んできた

クリスチャン・ワックのキャンバスが売却されました。

かんたんに書くと、

ラベルだけの似て異なるものです。

アメリカなので仕方がないことですが、

少し切ない気持ちです。

現在クリスチャンは、

親友であるタイラー・ウォーレンのボードに乗っている。

これが当時のモデル・ページで、

今見ると、

10年は先を行く内容だったとわかる。

さすがクリスチャンだ。

ちょうど名作『ミニ・ノーズライダー』の話となった。

ノアも大好きだったあのミニ・ノーズライダーだ。

10年ほど前、

このミニ・ノーズライダーが日米を席巻した。

6’12″(7’0”)サイズ、

5’12”(6’0”)というたった2サイズのバリエーションにもかかわらず、

2000本以上も注文が入ったボードです。

今でもファンは多く、

「へたり始めたので、同じように新調したい」

そんな要望が入ってくるようになった。

そこで、

オリジナル・シェイパーのライアンに聞いてみると、

コンピューター・シェイプ・デザインのファイルがあれば、

テンプレート、

フォルム、

ロッカー、

シェイプ、

ボリューム等全てが再現できることがわかった。

そこでサーフボード博士の前田博之さんに相談してみると、

「やりましょう!」

と、

この名作をリ・ボーン(再誕生)させてくれることになった。

日本人のことをお分かりになればご存じのように、

大きなことは言わない(ビッグ・マウス)民族です。

そして確かでないと、請け負いません。

しかも前田博士は、

自身の信用もかかっているわけです。

こういう「なぞらえもの」は、

クリエイティビティもなく、

受けたくないことのひとつだと思うのです。

なぜ受けてくれたかを聞いてみると、

『歴史的ボードに際しての自身への探求心』

というのが、主な理由だったそうです。

フィン・セットアップは、

オリジナルと同様にシングル+サイドフィン(2+1)。

これは世界最高の機能(タイラー・ウォーレン談)とされる仕様です。

冒頭のワン・オフもこの仕様です。

7インチ以上のシングル・フィンを付けると、

クラシックなサーフスタイルへの直球となり、

または、センターフィンを5.5インチ以下とし、

ショートボードのサイドフィンを付けて、

ショートボードのようなマニューバビリティも実現可能。

Noah Funaki

.

または、

サイドを大きなツインとし、

小さなキールフィンで、

ツイン・スタビライザーとフィッシュ使い。

Tyler Warren

.

さらには、

普段はショートボードに乗っているけど、

緩慢で力のないブレイクでもサーフィンを楽しみたい、

という方にも最適です。

ノーズライダーなので、

安定度はピカイチです。

Leah Dawson / Seea

.

なので初級者から中級者を目指す方にも最適ですし、

パドリング力が高いので女性にもオススメできます。

この究極的なMNRは、

その独自のボトム形状によって、

増したボードサイズによる違和感がありません。

ヘタをすると、

ショートボードと同じ感覚の機動性を持ちます。

名作レイル『ナイフィー50/50(Knifey 50/50)』は、

ストリンガー中心からレイルに向かって、

テーパー状にボリュームを落としたスムースなもの。

コンティニュー・バブルコンケイブなど、

オリジナル・スペックをそのままを全て踏襲しました。

デフォルトのテイル形状は、

安定と機能性を兼ね揃えたキック・ストールテイルを採用。

(またはスワロウテイル)

そんなこともあんなことも全て、

前田博士にお願いしてシェイプが完成しました。

確認しに行くと、

ロゴマーク以外、

完全なる再現がなされていた。

驚愕。

新しいロゴ。

MNRと呼んでください。

確認後、

すぐに巻き(グラッシング)がなされ、

オリジナルと同じ4+4ozという軽い仕様。

グレー版も同時に製作していて、

これらは初回ストックとなります。

7’0″の長さの新生ミニ・ノーズライダー。

噂のキック・ストールテイル。

2+1の2部分が埋め込まれていて、

1はシングルフィンの溝なので、

巻かれてから掘り出される。

さらに、

私の実験というか、

博物館シリーズのBonzer1973もベースが巻かれた。

前回の1971から二年でデザインはどこまで変わったのか?

そんな主体に迫れるのは、

やはり実際に波に乗ってのイロイロがあるからだと思う。

【オマケ】

前田博士一派は、

東京は大井町のシティウエーブ(フローライダー)に夢中になっていて、

そのスペシャル・ボードがあった。

人工波なので、

夜間サーフすることもあるそうで、

その際に蓄光塗料で光るデザインが施されていた。

新時代。

Happy Surfing!!

【サーフィン研究所】楽しくする日ですよby山下達郎さんとタキビ神、そして法王二郎(ホーオージロー)_(1322文字)

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昨日のサンソン(サンデーソングブック)で、

山下達郎さんも話していたが、

「暗いニュースばかりなので、
楽しくやりましょう」

そのことに賛同したので、

こちらも楽しくやります。

まずは想像。

そのための画像。(笑)

こんな感じだろうか。

夏の海。

テントを持ち込んで一日たっぷり遊び、

寝て、本を読んで、グダグダする。

こんな休日もいい。

ああ、いいなぁ。

昨日は、

サーフィンにおける暗黙の了解とか、

継続可能な多人数サーフのアイディアなどを書きました。

特大号&必見!【サーフィン研究所・特集記事】サーフィンの大切な『ささやかな真髄』章_(2683文字)

これは高知新聞の金山さんにも反応よく、

「みんなで一緒の波を共有できるのはいいですね。

楽しさが倍増しますね!」

こんなお便りが、

二郎くんのファンのメールにまぎれて数通あった。

二郎くんのポストはその前日です。

このサバ手と笑顔があまりにもかわいいので、

またリンクしちゃいます。

【サーフィン研究所】お待たせしました!ジロー特集〜_タイラー・ウォーレン『ワン・オフ』の不思議_(1809文字)

二郎くんに関しては、

前出したファンからのメール、

応援メッセージ、

ご感想等々、

かなりの量のお便りをいただいていますので、

近日中にまとめて、

二郎くんの特集をしますね。

人気番組『笑っていいとも』にも出られそうだ。

(追記:番組が、もうないと聞きました。合掌)

前出の山下達郎さんの大ファンはタキローだが、

そのつながりでフィル・スペクターを聴きつつ、

デュプリーズの

『ユー・ビロング・トゥ・ミー』にピカっとなった。

これは、

ドゥワップのエルビスというか、

華やかな楽曲なのは、

当時の米国消費に関係しているのかもしれない。

天然エコーに倉庫みたいな場所を想像し、

この録音を通して知るのは、

あの時代の明るさというか、

将来の大きな希望があった。

楽曲は巻末にリンクしておきます。

Tyler Warren “One Off 2+1”

.

するりとレイルが入り、

加速して、そして従順。

現在まで、

このワンオフに対しての感想だ。

ある意味優等生でドラえもんの出木杉君であり、

クレヨンしんちゃんの風間君である。

こんなタブ・フィンの2+1セットアップで、

センターにはタイラーも敬愛するグリーノウ・フィン。

このことは、

明日発売のNALU誌の巻頭特集に掲載されています。

お楽しみに。

ほぼ2年ぶりのトップ・アクション。

後ろ足は70%ほど回復している。

ワン・オフ2+1は、

シングルフィンであり、

ツインフィンのようでいて、

そして柔らかく、速い。

サーフボードを代えると、

心情がコロリ変わるのが不思議だ。

昨年くらいから神格化したタキビ神。

彼をモチーフとした『グラフィック』も多数完成していて、

超越した人格者の滑走というのは、

プログレッシブ・ロックでもあると得心した瞬間だった。

(ビートキヨシさんと法王)

.

串焼き屋さんに転職された法王。

「(夜型となり)

なかなか公務ができないんですよ」

と嘆いてらした。

その間にもこうして、

『フォーブスUSA』

2020エイプリル・フール版の表紙を飾るのは、

恒久的に続く人気の証だろう。

慈悲深きご表情に半眼。

直感的に菩薩や仏像を連想させてくれました。

しかもこの撮影地は、

松風町のピースマン・ギャラリーだと、

クレジット(奥付)にありました。

【巻末リンク:オールデイズ】

【巻末リンク:こちらがオリジナル】

Happy Surfing!!

 

【サーフィン研究所@伊豆】子どもたちの原風景=サーフィンという遊びに知る奴隷解放の必要性について_(2367文字)

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カルト人気を獲得中の二郎くん。

私の周りでも、

京都酒蔵館の旦那

市原マーちゃん

タキビ神

きんちゃん

瀧朗

法王

清水さん

くるみちゃん

ハイカラM

河合さん(スカイアンドシー・ムロト)

マーボーさん

タイラー・ウォーレン

鳥巣さん

二郎くんの大ファンをざっと挙げるだけで、

これだけの名前がこぼれてくる。

中でも

鎌倉のしげるGerrさんが寄せてくれたのがこの色紙。

いのちの詩人『相田みつを』さんとかぶって、

視界が潤んだ。

なんでも「かんたん」でありたい。

二郎くんのお兄ちゃんが太郎くんで、

ふたりはとても仲が良い。

以前は兄弟げんかをしていた。

けれど、

私が、

「太郎、二郎と太郎はね、
おじいちゃんになるまでずっと兄弟なんだよ。
だから仲良くしたほうがいいよ」

そんな長期に渡る関係を示唆してから、

太郎は、

とても二郎のことを大切にするようになった。

とにかくこの子たちは、

よく遊び、

良く食べる。

ゲームが大好きで、

やりすぎちゃうから週三回、

一時間だけという確約とし、

伊豆に行くならゲームは持っていかないとなった。

太郎くんがサーフボードで、

二郎くんが、

ボディサーフで波に乗るかけがえのない時間。

少年はあっという間に青年となり、

そして人生の酸いも甘いも噛み分けるようになるので、

今のうちにたっぷりと遊んでおいてくださいね。

父ちゃんの携帯もいじらず、

二人は、

昭和40年代の少年と同じ遊びをしている。

心がすっきりするようで、

発言も純粋だし、

「情報を圧縮して入れる」

というゲームが、

いかに子どもにストレスを与えていたのだとわかった。

時間をさかのぼって、

藤沢会食を経ての夜明けは伊東となった。

伊豆の東だから伊東なんだろうけど、

伊西はどこなのかと思うと、

先日行った土肥辺りがそうなのかもしれない。

アンディ・ニエブレスたちとたっぷり遊んだビーチ。

リアル・サーフさんの遊び場であり、

サーファーたちに

『リベラルで公平な権利が与えられている』

というビーチである。

これではサーファーたちはまるで奴隷のようだが、

実際にそうなっているビーチも多い。

主君がいて、

それに奴隷が従う方式だ。

奴隷制だったアメリカでさえ、

157年も前に解放しているのだから、

日本はこの機会に消費税0%と、

サーファー奴隷制解放を実現していただきたい。

(奴隷解放宣言。1863年1月1日

エイブラハム・リンカーンによって)

#みんなでサーフィンを変えていく

サーフライダー・ファンデーションの中川氏よりいただいたステッカーを、

次世代のふたりに贈呈する。

「なんでゴミを海に捨てるかわからない」

そんな世代ですから、

先日も勝浦でサーファー同士の諍いに

「少し、恥ずかしいなと思いました」

すごんでいる大人が子どもにそう見られているのを、

あまり知らない事実がある。

プロサーファーになりたい二人は、

アッチーこと今村厚さんに会いました。

アッチーはプロ・サーファーで、

いまだに切磋琢磨して、

伊豆の波を斬り裂いている一人です。

「プロサーファーになるにはがんばらないとダメだよ」

そう言われ、

太郎くんの瞳が輝いていた。

この日の2本。

6と65。

サーフィンの奥深さと楽しさ。

南伊豆には、

すばらしい道の駅がある。

どのくらいすばらしいかと言うと、

トイレの洗面にお湯が出て、

獲れたての魚や野菜、

果物が揃う。

イノシシの肉も売っていた。

ここでは

「保坂さんのお弁当」が主語であり、

ヨコタの燻製が準優勝である。

二人に保坂さんのお弁当について熱弁をし、

私はこの銘品

『いなか寿司』をカゴに入れた瞬間、

体が熱くなるのを感じた。

これを『おいしいもの』として、

スカイアンドシー・ムロトで研究したくなった。

弁当類を買い込み、

多々戸浜に行くと、

伊豆の子どもたちで賑わっていた。

なんと、

バリのヤマザキさんもリクくんと、

ソラくんを連れてやってきて、

波に乗る前からマンライ状態になっていた。

ここで3時間ほどサーフして、

画像がたくさんあるので、

それは明日以降に書くが、

保坂さんのお弁当タイムとなった。

それぞれのお弁当があるが、

やはり子どもたちに一番人気は

『唐揚げ弁当』だった。

これは二郎くんの一例であるが、

この角度で弁当を見るのは、

二郎くんの視界でもあり、

もっと書くと、

彼のほっぺたも入れると、

ファンたちが喜ぶことを知ってのサービスショットでもあった。

二郎くんは、

矢吹ジョー(©あしたのジョー)のように左主体で、

ブロッコリーを食べ、

漬け物をよけ、

野菜に玉子サラダを食べていった。

「唐揚げは食べないの?」

「うん、さいごだよ」

へー、おもしろい食べ方をするんだね。

「うん、最後に食べるの」

そう言って、

脇役を全て先に食べて、

最後は、

真打ちの唐揚げに入ったのだが、

それでもまずは皮だけでご飯をわしわしと食べて、

それから落ち着いたかのように、

ご飯と唐揚げの比率というか、

分配に気を配りつつ

この保坂さんのお弁当をきれいに食べた。

レポートを終えた私は、

自分の弁当を出しつつ、

これが現地で食べられる至福と興奮に包まれた。

結局、

夕方までたっぷりとサーフして、

吉佐美のリアル・サーフさんの閉店ぎりぎりに間に合った。

私と同年の鈴木直人さんのお店であり、

彼もまたプロ・サーファーなので、

タロジロが目を輝かせたことは言うまでもない。

直人さんのお店では、

稲葉ボブさんがいらして、

彼は鮮魚の達人であるので、

魚のおろし方の片刃の使い方、

毘沙門湯の熱湯のこらえ方、

ペンギンの寿司やいろいろを話し、

盛り上がったところで、

自慢のカレンダーをジマンして、

夜の団欒となった。

外はまだ寒いけど、

防寒してのんびりと語らうのは、

TV以前の明治大正の子どもや大人の気分で、

これまた気分が良いのでありました。

続きます。

明日またここで〜!

【巻末リンク:二郎くんの真実】

【サーフィン研究所】お待たせしました!ジロー特集〜_タイラー・ウォーレン『ワン・オフ』の不思議_(1809文字)

Happy Surfing!!

【サーフィン研究所@伊豆】教育ママゴンとサーフィンの相対性理論とは?_(1818文字)

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世の中は大変なことになっている。

ライブがないので、

ライブソースの曲をかけたりしているが、

楽しみにしていた野球のオープン戦まで中止となり、

サーフ界ではWSLにJPSAと、

さまざまなことが延期となっている。

このブログでは、

政治的なことには踏み込まないようにしているが、

米国が500億ドル(約5兆4千億円)の

連邦政府予算をこの対策に充てるとあり、

日本もせめて消費税を0%とし、

医療機関への準備金や、

共働き世帯へのさまざまを用意すべきではないかと切に感じている。

護岸という名で、

使っている超予算があるのだから、

それをこちらに回せばいいのだが、

例によって縦割り主義の日本だからその期待も薄い。

さて、

海で遊ぶ子どもたちは何を考えているのか?

Catch Surf Odysea Plank 8′

.

これは白浜の80mライト。

このサイズでは、

ワールドクラスの距離であろう。

教育ママたちには、

「学校がないと勉学に遅れを取ってしまう」

そういう怖さがあるようだ。

勉強というのは、

「7歳だからこれを全部覚える」

「13歳はこれを全て学ぶ」

そんなことでもないから、

少しは達観して、

楽な考えをしたほうが良い。

ジローくんではないが、

「かんたんです」

これが一番である。

Jiro on Catch Surf x Barry McGee Quad 7′

Nakisurf Original Twin

.

みんな視野が狭くなっているから、

自然で遊んで、

心のリセットをして欲しいと、

ここまで書いたら大粒の雨が落ちてきて、

ちょうどLAにいるNick氏(西湘アイアンマン)からも、

「こっちはずっと雨だよ〜。

トイレットペーパーが売り切れだよ」

そんなことになっているらしい。

さて、

父ちゃんにつっこんでいったジローくんは、

やはりこんなことになった。

なんだか楽しい。

「危ない」と思うのはステレオタイプの踏み絵で、

お互い全く無傷なのはいつものこと。

こういうのが楽しいのは、

ゴーカートも同様で、

この画像に

「宅(たく)の子どもが真似するので削除ざんす」

そう文句のメールを送りつける人は、

上述したが、

教育とか人生の時間割表に心を痛めている人と同じだ。

Catch Surf Odysea Plank 7′

.

ラカ太郎は、

ジローくんのお兄ちゃんで

伊豆でバックサイドのトリムを完全に会得した。

これこそがタイラー・ウォーレンの言う

“Good Surfing”であり、

アップ&ダウンなどは全く必要のないものだとわかるだろう。

なんだかこの旅で、

少しお兄ちゃんになったラカ太郎。

いいなぁ。

Catch Surf x Barry McGee 7′6″

.

バリのヤマザキさんの長男リクくんは、

川前のトオアサ長距離波にクタクタになるまで乗って、

ジローくんもジマンのほっぺたが

ポヨポヨになるまで乗っていた。

こちらは南伊豆の堀くん親子。

具体的には長男大地くんと、

お父さんのナオヤくんでした。

笑顔が最高です。

こちらは次男の日向くん。

午前中サーフして、

午後から本を読んだり、

勉強をするというスタイルだそうです。

すばらしいご両親です。

この子も堀さん一家の友人だそうで、

笑顔がすてきな一枚となった。

けれど、

見るところボードが柔らかすぎるようで、

上手に乗れているのだけど、

このようにボヨンとたわんでしまい、

すぐに転んでしまう。

私のを貸してあげたかったが、

全員が使用していて空きがなかったので、

次には乗ってみてね。

Catch Surf Odysea Plank 8′

.

ナッキーも太郎くんと同じで、

バックサイドのトリムは達人クラスである。

立ち上がった斜面にレイルを入れるのは、

バレルライドの基本。

とすると、

バレルになれば、

メイクできるという免許皆伝でもある。

Catch Surf Odysea Plank 7′

.

バリのヤマザキさんは、

バリから帰国後、

千葉でサーフする毎日となったが、

こうして伊豆に遠征するのはプライスレスですと、

弓ヶ浜温泉でしみじみと言っていた。

波に乗り疲れたら、

穴を掘って基地作り。

大人の一人前ランチでも足りないのは、

サーフ後、

2時間も掘っていたのだから当然である。

左から太郎くん(11)、

ジローくん(8)、

そらくん(8)と、

りくやくん(9)のチーム千葉。(笑)

昨日も書いた保坂さんのお弁当が、

あっという間になくなってしまった。

Happy Surfing!!

 

 


【サーフィン研究所】千葉の銀河鉄道と出世魚&宝剣_(1728文字)

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Tyler Warren “ONE OFF – 2+1″ 6’5″

VEKTOR Tabs and the Greenough 9”

.

さて、千葉。

南伊豆からおよそ300km北東に行ったところにあるのは、

玉前神社であり、

そこからのレイライン(巻末リンク)のこと。

そこにやってきたのであります。

Super Takibi God on

Catch Surf x Barry McGee DFW Edition 7’6″

George Greenough 9″

.

天の川のなかでたったひとつのほんとうのその切符を決しておまへはなくしてはいけない。

あなたは、この世でたった一つだけある切符をなくさないでください。

You must not lose the only real ticket to the Milky Way.

これは宮澤賢治さんの名作『銀河鉄道の夜』からの一節です。

「天の川の中にある本当の切符」 とは、

「仏、神になる可能性」を言っているのだと思います。

または仏、神にならず、

地上に戻って生き返るという意味だったかもしれません。

宮澤賢治好きのタキビ神にこれを送信すると、

こう返信してきた。

「わたくしはどこまでも孤独を愛し、

熱く湿った感情を嫌ひますので、

もし万一にもわたくしにもっと何かをご期待なさるお方は、

短板(ショートボードのこと)に乗れと云ったり、

なにかにのさいそくや、

怖い人をお差し向けになったり、

わたくしを苦しませぬやうおねがひしたいと存じます」

さすがである。

次に現代語で、

「金剛界は知能です。

胎蔵界は心を表しています。

宇宙を存続させるエネルギーとは何?

そんなことが気になって睡れなくなりました」

とても深い。

Rolex Matsumoto on

Tyler Warren’s Red Line 6’11” x 23″ x 3″

Naki Surf Original Twin

.

レッドラインは、

いわゆる2+1だ。

NAKISURFのオリジナル・フィンを付けた松本さんは、

ツインだけのセッティングでこの波を美しく滑った。

それにしても松本さんの体力がすごく、

ジェフリーズから始まり、

マグナム、

海水浴場と3セッションをこなしていた。

Maguyan on

Catch Surf Skipper Fish 6’6″

.

マグヤンはスキッパーフィッシュの66で、

「かんたんです」

そんな文体で滑っていた。

マグヤンがフル装備なのは、

彼が耐久サーフが得意で、

毎日6時間のセッションをこなしているからである。

ちなみにマグヤンとツナくんは同一人物で、

室戸岬滞在の前後くらいから、

ツナ=マグロ
くん=やん(近畿弁)

となり、

マグ・やんとなったと、

サーフィン研究所が提示している。

前述の説を支持する研究もあるが、

「室戸岬沖の南海トラフがほんの少しずれていたら、

ツナくんのままだったかもしれない」

とする研究結果もある。

「成長に伴って出世するように名称が変わる魚」

を出世魚(しゅっせうお)と呼ぶが、

マグヤンがそうなのかは今はまだわからない。

Yamazaki Bali on

Catch Surf Skipper Fish 6’6″

.

かんたんヤマザキさんのダウン・ザ・ライン。

レイルが正確かつ、

確実に入っているからこその軌跡が現れている。

私はトップアクション等をするようになったが、

昔に一度覚えたことは、

忘れることがないと感じている毎日である。

へんてつもない、

けれども神剣である。

「劒ハ剛利決断ヲ徳トス。智慧ノ本源ナリ」

そんなことが『源平盛衰記』(げんぺいせいすいき)

に書いてあった。

「神剣を探すため、

法華経を体のすみずみまで書いた海女が、

竜宮城まで潜ると、

宝剣(天叢雲剣・あめのむらくものつるぎ)

を口にくわえた大蛇が出てきた」

その大蛇は、

「宝剣は竜宮の宝である」

ということと、

「スサノオに倒されたヤマタノオロチは大蛇の次男であった」

と語ったところまで読んだが、

物語が拡がったところで回収できていなかったり、

とにかく破綻しているので読みづらい文学作品だ。

【巻末リンク:レイ・ラインとは?】

【祝】皇紀2677年春分の日_レイライン=太陽の道、龍脈→宇宙_ウナギ=ドラゴンだったのか!_(1212文字)

Happy Surfing!!

【サーフィン研究所特大号】ついに実を結んだフル・ボトムターン_(2268文字)

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悪夢のようなワイプアウトをした。

激流ブレイクのピークでボードが降りていかなかった。

というより、

もう1〜2回パドルしてからテイクオフすれば良かったのだが、

「行ける」

そう思って波の下に落としたが、

結局落ちずにトップで残ってしまい、

私は波の中に吸われ、

ゴーストライダーではないが、

ボードだけがテイクオフしている写真が残った。

結果、

このサイズにしては信じられないほど沈められ、

流されて、

防波堤の中に吸い込まれそうになった。

ようやく気持ちが落ち着いてきた。

サーファーズ岬のきんちゃんは、

昔からボトムターン・マニアとして知られている。

これは30年ほど前にさかのぼるが、

「トムカレンのさ、なでなでターンがいいんだよ〜」

そんなことを言うので聞いてみると、

ボトムターンで海面をナデナデしているんだよ」

意味がわからなかったが、

今ではわかる。

手を軸にしていたのだ。

BLue誌にも書いたが、

トム・カレンの動画を見つけ、

それを見ていると、

ボトム・ターンが異常に伸びていた。

「こんなターンをしてみたい」

そのときはそう思っていた。

昔からずっと。

でもタイラーの2+1がやってきて、

「速い、減速感もすばらしい」

減速感が良いものだと感じることは、

自身初のインプレッションというか、

これがレビューの骨となったことはジローくんの日に書いた。

Tyler Warren “ONE OFF – 2+1″ 6’5″

VEKTOR Tabs and the Famous Greenough 9”

Photo by @tunatunatantei

.

そしてこの2+1に乗ってからは、

乗る以前

乗った後

というふたつの感覚が出現していた。

で、

上記したトム・カレンの動画を再び観ると、

トップアクションは及ばないが、

「ボトムターンならコピーできるかも」

そんな気配が持ち上がってきた。

失速させずに長くボトムターンをする。

文字で書くのはかんたんだが、

なかなかむずかしい。

けれど、

壁の横でイメージ・サーフィンをすると、

できるような気になってきた。

で、

この激流波でその高速長距離ボトムターンをやってみたら、

なんと上手くできた。

さらには上がってくると、

シークエンスでばっちり残っていたので、

公開の運びとなったのであります。

ここがきんちゃんの言う「ナデナデ」で、

たしかにナデナデしているように見える。

フルターンに入った。

だがイメージでは、

ここからこのまま体を開かずに、

同加重を維持させていた。

速度が出て、

遠心力によるGがかかるが、

それでも加重を続け、

上体も動かさずにいた。

さらに速度が出て、

距離が出た。

注目したいのが、

ここは斜面でもなんでもなく、

平水面である。

動力がないサーフボードでここで加速するというのは、

なかなか信じがたい。

けれど、

このボトムターンはまだ続き、

速度は残してきたトラック(軌跡)と、

ボードから発したスプレーで判断していただきたい。

このボトムターンのおかげで、

このセクションまで出て来られた。

速度が出ると、

一瞬で距離が稼げるので、

波をメイクできる率が格段に変わってくる。

逆側のレイル、

カットバックもするするとレイルが入り、

その入っただけが速度となる。

サスペンションが良いというか、

適度に柔らかいので、

泡部でもこのようにターンができてしまう。

30年も前に憧れていたことのひとつがようやくできた。

あの頃は「全く不可能」に思えたことだが、

こうして今できることに感動してしまい、

この夜タキビパレスで行われた真正タキビナイトで飲み過ぎてしまった。

夷隅のチャンピオン(本当)であるケイスケは、

少し前はウナクネ・ケイスケであった。

ウナクネ(ウナギ・クネクネ)が

ドラグラ(ドラゴン・グライド・プロダクションズ)と変名したので、

こちらもドラグラ・ケイスケとなった。

彼は世界各地の逸波を経験済みなので、

この激流波を軽々と滑っていた。

ケイスケの良さは、

体勢が低いことだと思う。

なので、

ターンが強くしぶとい。

玄人好みのサーフィンをする熱い男である。

インサイドのリフォームを攻めるナッキー。

ちょっとしたウエーブプール状態でもあった。

この波の角のトップにサイドフィンを引っかけて、

波内に落とすことを会得中である。

ひさしぶりに登場したのは、

シギーGで、

「ぼくが来ていなかったわけではなく、

ナキさんがいなかっただけです」

そんなことを言っていたが、

なるほど、

サーフスタイルが格段と良くなっていた。

彼は先日発行されたフーディガイド#12内での、

「恥じらうポテトサラダ」に感動してくれた一人である。

(巻末リンクを参照ください)

昨日も登場したロレックス松本さんのボトムターン。

これは私のと違うバージョンで、

後ろ足を中心としたグルーヴィー(groovy)なものだ。

これを見たバリー・マッギー師匠は、

「DFW(いいね)!」と言ってくれるだろう。

(巻末リンク*2を参照ください)

だが、懐疑的な瀧朗はDFWと言うだろうか。

さてさて、

ここにうれしき【お知らせ】を。

ドラグラ・プロダクションズの河合さんが、

こうちの移住サイトで特集されています。

人生の大きな転機とし、

空海由来の室戸岬にいて、

おいしいもの研究所を作りのびのび暮らしている。

あいにくのウイルス騒動で、

観光客が激減しているが、

ちょうど基礎を作るときだったのでよかったです。

【巻末リンク:恥じらうポテトサラダ内包ポスト】

【特大号:サーフィン研究所】冬旅修了報告_みんなでサーフィンを変えていく_(2899文字)

【巻末リンク*2:DFWとは?】

【特大号】不条理時代のDFWという矢とは?_仲間と行くヘア・カリフォルニア_(3357文字)

Happy Surfing!!

【サーフィン研究所】風魔式!?ボンザー1973完成!!_(1656文字)

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ついに!

ボンザー1971に続いて、

印象的だった1973年版のレプリカが完成した。

人気沸騰中の博物館シリーズの続編である。

これは、

「博物館のボードに乗りたい」
「しかも新品で」

というありえない要求をかなえてくれるものだ。

今までのところ、

前出のボンザー1971と、

ミニノーズライダー『MNR』がラインナップされている。

その第三弾ということになる。

特大号【サーフィン研究所】金狼ボンザー1971完成!!_(3015文字)

1970年代に使われていたボートクロスと樹脂(レジン)、

グラスオン・フィン、

ワイド・ラップ、

厚めのホット・コート、

そしてリーシュ・ロープ。

ボートクロスの粗い目が、

経年変化してレジンを吸った質感はもちろん、

47年前のサーフボードと同じ比重となっている。

今回の製作も前田博士で、

ここには大変な作業と考察があり、

ここにその完成形が提示された。

まるで託宣だと感じたことをここに記しておく。

センターフィンが大きくしてあるのは、

総帥のように自在にフィンを削りだそうと、

大きめの選択とした。

まずはこれで一度乗り、

フィン・チューニングをこれから施すという、

完成までの流れとなった。

よく晴れた日に完成した1973年版のボンザー。

博物館で見るだけではなく、

こうして乗ることができるのが、

NAKISURFの博物館シリーズです。

前田博士ありがとうございます。

すばらしい完成度というか、

1973年製ボードそのものです。

博士は、

私のワンオフ2+1をチェックしたかったそうで、

この変哲もないボードをずっと目を入れて確認していた。

かなりの閃きがあったようで、

こうして旧式から最新式を練り上げるというのは、

タイラー・ウォーレンと同じで、

良いシェイパーというのは常に耳を立てて、

目を開けているのだとわかる。

受け取ったその足でジェフリーズに行く。

あいにく風の影響を受けていたが、

50年前に誕生したボンザーというデザインが、

千葉の波を滑っていった。

忘れられないセッションとなった。

思いだしたのが、

最近の学説に多く見られる

「ボン=梵、ブラフマン:宇宙を支配する原理」

「ザー=3、参。欲界・色界・無色界の三界」

という思想のこと。

1971年版では、

そのテイクオフの早さに驚き、

その速度に膝は打ち震えたが、

やはり

このデザインが、当時なぜ定着しなかったのか?」

ということをまた考えていた。

自分なりの解釈というのがあり、

当時は、

「モダン・サーフィンへと転換する時代だった」

ということが作用したからではないか?

そう結論づけてみると落ち着いた。

というのは、

ボンザーは持続する加速性能なので、

ハックやクイックのトライフィン派とは、

異なる流派だったからであろうか。

忍者にも伊賀と甲賀、

そして風魔とあったが、

そんなことではあるまいか。

このボンザーが誕生した1970年代は、

サーフィン世界のベクトルがクイック・ターン(コンテスト主義)に向き、

ジェリー・ロペスのようなクラシカルなロングターン、

スキップ・フライのファイン・トリムは、

コンテスト崇拝の全体主義者たちから置き去りになったのだろう。

まるで風魔者たちの忍術道具のように。

それでも、

ボンザーに乗って、

こうした幻影のようなターンを残すものもあった。

良く見ると、

BINGのロゴが入っているので、

1973年以降の写真だとわかる。

マルコム・キャンベルは、

ボンザーを極限まで短くすることにより、

鋭いマニューバーを再考察したという。

近代サーフ世界では、

シングルフィン、

左右2枚の装着されたツインフィン、

そしてトライ、クアッドという形式があり、

ともに水中の板状のものによって水流の流れを変えることによって、

操作と加速を得られる仕組みである。

fin-flow780

『ボンザー』は、

先ほども書いたが、

風魔式のような消失したシステムの一つである。

乗ってみると、

継続する加速がもはや神話クラスで、

とすると、

そんな感覚になるこのサーフボードこそが、

そんな伝説とか言い伝えみたいなものだろうか、

そんなことをぼんやり考えていた。

Happy Surfing!!

【サーフィン研究所】チバリーズまたはバキ_(2222文字)

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昨日は、

ここにも書いたが、

南西風が基調だと思っていたら、

突然北西風となった。

「あそこがいいかもしれない」

そう直感した。

あそことは、

タキビ神とドラグラ・ケイスケが

『房州補陀楽南門』

と呼ぶブレイクだ。

「ボウシュウ・フダラク・ミナミモン」と発音されている。

行きづらいのと、

ほぼたいてい乗れる波はないので、

あまり行かないブレイクだ。

先日タキビ神が、

ここでサーフィンをしているというので行ってみると、

この房州補陀楽南門は、

私が20歳のときにサーフィン修行の一環として、

11か月真剣ステイした家の前だった。

(荒川区三ノ輪『10フィートコード』のクラブハウス)

ただ、

その頃はここに砂浜などは一切なく、

異様なショアブレイクが、

ただひたすら堤防に打ち付けていた。

34年後は、

立派でふくよかな50m幅の砂浜があった。

思いだしたのが、

「ドカリ」というブレイク。

当時は、

バックドアやパイプラインという

まだ乗る波を想像させる千葉の特級ブレイクだった。

それは恐れ入るほどのパワー・ウエーブで、

巻かれてヘタをすると、

背骨が折れるか、

または頭蓋骨を破壊するような重質ボトム。

よく考えると、

この近辺はほとんど砂鉄だったので、

海底は鉄板みたいに固いときがあった。

南うねりに北西。

物理的にはいいのだが、

地形はどうなのだろうか?

とにかく行ってみると、

なんと、

すごいことになっていた。

Photo by @nino1011

.

先行したケイスケのバックサイド・バレル。

波の良さ、

凄さ、

重み、

興奮、

居合いと気合い。

通常のPUボードだと、

たぶんきっと折れてしまうので、

キャッチサーフを選択した。

この波ならば、

ボンザーもワンオフも

ティファニーもテスラもホンダもなんでも折ってしまうだろう。

この波の下にサーフボードを入れると、

まるでマックスバリュー弁当の割り箸だと思えるほどよく折れる。

ティントもグラスオンも、

ボランもワイドラップもグロスも何でも折れる。

しかもNAKISURFオリジナルのツインに、

タイラー・ウォーレンのツイン(キャプテン・フィン)のメガ・クアッド。

牛丼ではないが、

『特盛り』としてみた。

「ここはフダラク・ミナミモンというより
イナリーズみたいだ」

そんなことを考えていたが、

いま考えると、

それはほぼ正しかったことのひとつだ。

パドルアウトは、

トム・クルーズの気持ちで、

ミッション・インポッシブルのテーマ曲を脳内にかけていた。

ああ、

同量ダブルアップの波。

水深50cmに激裂する波高2mのうねり。

テイクオフの雰囲気、

そして切り立ち方、

そして揺れ方までがイナリーズそっくりだった。

昔懐かしい波に再び出会えた。

Catch Surf Skipper Fish 6’0″

Nakisurf Original Twin + Tyler Warren’s Twin

(Mega Quad)

.

前出のミッション・インポッシブルの

イーサン・ハントではないが、

瞬間的には絶体絶命だったりもした。

とても魅惑的な波が来た。

この波は

『バキ』

という音を発して崩れる。

ズドンでもドカリでもなくバキだった。

とするとバキというブレイク名でもいいのかもしれない。

波は呼吸するように、

拡がり、

そして丸まる。

長いバレルセクションが見えた。

あそこまで一直線だ。

そうやってレイルを波壁にセットした。

波壁から離れないように、

距離を後ろ手で計る。

波の感触がしていないと離れているということで、

リップというギロチン状の波先の餌食になる。

ブワリ

そんな感じで波がかぶさってくる。

一度下げてからラインを引き上げる作戦だった。

そのくらいバレル内は大きかったが、

突然、縮小傾向となった。

上に上げるタイミングを待つ。

具体的には何も動かさず、

もちろん加重も変えずに。

ここまで待ってから、

レイル加重を強めた。

押し出されてきた。

これで良い。

出口の先の盛り上がりが、

さらなるダブルアップを予感させていた。

前足ではなく、

後ろ足荷重なのは、

やはり傾斜がきつくなればなるほど、

フィンのひっかかりというか、

接着が欲しいからである。

また出口が開いた。

もしかすると今なら出られる。

出た後は、

テイルを踏んで陸側に向くか、

さらにボーナス・セクションに向かうかの選択がある。

なんとなくだが、

ボーナス・セクションのような気がして、

いつまでもこのままで進もうと決めた。

この辺りは高速フォームボール。

いつか書いたJOB小説のことが思い出される。

(巻末リンク参照ください)

バレル内は斜面というより、

泡蔵みたいになって、

『ミクロの決死圏(Fantastic Voyage、1966年)』

という映画を思いだした。

「幻想的航海」

そう言えばいいのか。

まるで、

ファンタジーのような密室劇。

次々と起こる不測の事態の克服をしていったが、

この位置で、

ボードが波にさらわれてしまった。

というより、

波に瞬時に奪われてしまった。

「無念…」

私は、

仮面の忍者赤影気分で、

波の中に倒れていった。

よく考えると、

元々はイーサン・ハントで、

次にグラント (ミクロの決死圏)で、

最後には赤影で終わるという三段構えのバレルライドだった。

大爆発。

初代引田天功の気持ちとなった。

それでは、

「ハイみなさん、

サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ…」

そう淀川長治さんのような気持ちになったのは、

長尺映画という劇を通過したからかもしれない。

次こそ必ずメイクする。

ダァー!

(アントニオ猪木さん風に)

【巻末リンク:JOB小説】

vol.69【小説】JOBバレル@パイプライン_(6058文字)

Happy Surfing!!

 

【サーフィン研究所】チバリーズその後_昭和46年のワンタン麺_大瀧詠一さんの言う「おもしろい』とは?_ヘア・カリフォルニアでジェリー・ロペス体験!?_(2196文字)

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千葉の波で、

ノースハワイのイナリーズとそっくりということで、

『チバリーズ』と名付けた。

Catch Surf Skipper Fish 6’0″

Nakisurf Original Twin + Tyler Warren’s Twin

(Mega Quad)

.

とにかくこの波は、

イナリーズそのもので、

あの日の興奮が蘇り、

当時良く食べたメネフネマート謹製、

沖縄北部風いなり寿司のことを思い出すのだった。

(巻末リンク*1と*2を参照ください)

Dragon Glide Productions Keisuke on

Catch Surf Odysea Plank 6’0″

.

ドラグラ・ケイスケのパーフェクトな張り付き。

彼もまたキャッチサーフなのは、

昨日も書いたが、

この波とPUボードの相性が悪いらしく、

たやすく折れてしまう。

きっとテコの応用とか、

「1点加重締め」みたいな柔術技で、

サーフボードは極められて、

折られてしまうのだと思うのだが、

とにかくサーフボードは折れてしまうのだ。

別々にサーファーが二人やってきた。

ひとりはパドルアウト後すぐにボードを折ってしまい、

肩を落としていたが、

もう一人は、

バレル・セットのボディアクションが、

まんまセス・モニースだった。

フュー!

ひさしぶりに歓声を上げたらセスはビラボンの鈴木仁くんだった。

彼とは以前、

シェーン・ドリアン大師範と一緒に新島トリップしている。

(巻末リンク*3を参照ください)

なんでも金曜日の波のことを聞いてやってきたそうで、

「小さくとも最高です」

そんなことを言うので、

金曜日の歓喜々を例え話を交えて伝えると、

うれしそうな顔をしていた。

仁くんは、

小田原が育んだグレイト・サーファーである。

いつまでも楽しくサーフして、

良いサーフィンというのを盛り上げて欲しい。

サーフ後、

国道に出ると大渋滞で、

お盆休みみたいになっていた。

みんなこうして、

カントリーにやってきているのだろう。

サーフィンを楽しんでください。

ハイキングやピクニックもいいですね。

お昼くらいにNALU誌のテラさんとお会いし、

ベテラン編集長の彼に

『サーフ誌製作のイロイロ』を伺った。

興奮したらしく、

お腹が減ったので、

上総一宮駅前の水守食堂に行き、

オノゲくん絶賛のワンタン麺をいただくと、

『これこそが昭和46年のワンタン麺』

であると、

そうでありますと、確信に至った。

先日上梓(でいいのか)した

8ホテル『フーディガイド』内に記述した

「恥じらうポテトサラダ」

という表現をテラさんに説明かつ自慢しつつ、

(巻末リンク*4)

『昭和46年のマンダム風味』

というのを思いだしたのは、

当時CMを思い出させる味だったからに他ならない。

「うーん、マンダム」

さらには高倉健の

「一緒に飲んでもらいます」

までも思いだした。

もし記憶をリセットできるのなら、

仮面ライダーやオバケのQ太郎、

天才バカボンが見たい。

黒電話にTVにはアンテナ。

まだ電子レンジが新しかった時代だ。

画像提供(@gerrunii)

.

昨日は3月21日。

大瀧詠一さんのファンにはたまらない数字だろう。

気持ちを込めて、

「君は天然色』の山下達郎さんのライブバージョンを聴いた。

なぜこういうヒネリ

(大瀧さんの歌を達郎さんが歌う)を加えるのかというと、

大瀧さんが言っていた

「(音楽は)おもしろいのがいい」

ということを受けてのことであります。

「音楽は上手いヘタではなく、
おもしろいものが最上だ」

とすると、

サーフィンも『うまい・下手』ではなく、

「おもしろいものがいい」

そんな実感がやってきた。

令和二年の春分の日の翌々日。

ついに、

ヘア・カリフォルニアに行くことができた。

最後に切ったのは11月なので、

じつに4か月ぶりというヘアカットだった。

私が3か月間土佐にいたのがその原因だが、

カルちゃんが多忙すぎるので、

土佐から戻ってきても

なかなか予約が取れなかったからでもある。

「カルちゃんのクローンを作ってヘアカリを増殖させてよ」

そんな冗談を言ったが、

あまり笑えないのは現実にできる技術があるからだろうか。

さて、ヘア・カット。

カルちゃんは

「ナキさんはどうしたいと思っていますか?」

「おまかせでざっくりと(たっぷり切って)」

いつものセリフを言って、

目の前にあった1970年代のサーフ雑誌に集中した。

カルちゃんから聞く世俗、

ファッションやサーフ論、

そして前出した大瀧さんや山下達郎さんのこと。

あ、

完成した。

「見たことのあるような髪型だね」

「誰だと思いますか?」

「うーん、ロペスかな誰だろうか」

「ジョージ・グリーノウです」

「おお、そういえばボウルカットだね」

「はい、あまりやり過ぎずに自然になるようにしました。

分け目を付けると、

いつものナキさんになりますので使い分けてください。

「そうか!髪の毛が目に入らないね」

「そうです。それが一番ナキさんがうれしいかなと思いました」

「ありがとう!すごい、最高よ〜」

「それでは法王のお店にでも行きますか?」

「行こう行こう!!」

(この稿より、法王串焼き編となりますが、

これは数日空けて続きます)

【巻末リンク:ノースハワイ】

島物価上昇中_メネフネマート価格_アニーとフレディ_(1026文字)

【巻末リンク*2:イナリーズ小説】

すばらしイナリーズ_『滑降の挑戦者』_土曜夜熱_(2888文字、中短編です)

【巻末リンク*3:仁くんとドリアン大師範@新島】

シェーン・ドリアンという波乗神_【サーフマガジン誌】_(3339文字)

【巻末リンク*4:フーディガイド(後半にあります)】

【特大号:サーフィン研究所】冬旅修了報告_みんなでサーフィンを変えていく_フーディガイド#12!_(2899文字)

Happy Surfing!!

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