Tyler Warren’s 5’5″ Bonzer
幕末期の長岡藩の家臣、
河井継之助の生涯を描いた司馬遼太郎の『峠』。
私が小学生のときに母の本棚にあったので、
初めて読んだ長編作品であります。
再びそれを読んでいたら
「酔生夢死(すいせいむし)」という言葉を知った。
字面から推測して辞書を引くと、
やはりそのような意味だった。
「何もせずに、むなしく一生を過ごすこと。」
でもそんな人生はあるのだろうか?
酔って夢を見ているような人生、
そんなことをぼんやりと考えていた。
今日は朝からいろいろと忙しく、
気づいたら陽が傾いてきたので慌ててサンオノフレに行くと、
ガンガン西うねりが入ってきていた。
朝の波は小さかったので、
潮が変わってからやってきた新しいうねりだと推察する。
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ペルーにクイックトリップに行っていたタイラーが帰ってきたので、
みやげ話を求めて家に遊びに行ってきた。
彼は旅の間も私ブログをチェックしていたようで、
「ライアンのシングルフィンはどうですか?」
「ものすごく調子いいよ、それにしても詳しいね」
「へへ」
「車に入っているけど見る?」
「モチロンです」
自分と同じスタイルのハンドシェイプということもあり、
かなり入念にチェックしていたタイラー。
こうしてまた彼のシェイプの層が厚くなるのでしょうね。
なんとティミーの元サンダーのダニエルがタイラー家に訪ねてきた。
懐かしい。
15年ぶりくらいだろうか。
ダニエルはタイラーに特別フィッシュをオーダーしていて、
それはクラシックフィッシュと、
ドリームフィッシュの中間モデルだという。
名付けて『ダニエルフィッシュ』。
テイルを削いで、それをキックとして、
ノーズ側のエッジ位置を動かして、
テイクオフのためのボリュームを確保する。
そんなカスタム仕様のフィッシュは、
ハンドシェイプならではのもので、
そんなこともタイラーシェイプの良さなのだと感じいった。
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思いだしたことがあって、弊社NAKISURFの
http://www.nakisurf.com/brand/tylerwarren/
タイラー・ウオーレンボードの紹介文を読んでいたら、
以下のものを見つけた。
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全体のフォルムとディテールを眇(すが)めると、
やはり尊い何かが立ちのぼってくるものがあります。
サーフボードマニアとして、
そしてこの現代の多様なシェイプ時代に凛とした存在となるボードがこれ。
このボードを触ったときに感じたのは、
まるでご神体のような気がしたこと。
サーフボードから生きるためのエネルギーを授かり、
ご利益を分けてもらうための霊験とか神性が宿る。
そんな気持ちになれるのがタイラー・ウオーレン・シェイプ。
しかも彼は確かに現存していて、まだ20代という奇跡。
「諸行無常、有為転変の夢ではない現実」
高鳴る鼓動。
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すばらしい、
誰が書いたのかと思ったら私でした。(笑)
私たちは「酔生夢死(すいせいむし)」ではなく、
「酔想夢日(すいそうむび)」なのではないかと、
車の中で考えていた。
「酔うように想像し、夢を見るように生きる」
体力と精神は強い波に向かっていけるようにする毎日。
深く、ゆったりと生きていきたい。
波乗りから得るものは大きい。
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