Cole DBS 5’7″
Photo by Chris Monroe
Photo by Chris Monroe
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わたしたちは、
氷砂糖をほしいくらいもたないでも、
きれいにすきとおった風をたべ、
桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
ー『注文の多い料理店』宮沢賢治より
http://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/58485
トレッスルズが予想の1/4以下の波となり、
この西うねりの結果に意気消沈していた私たちだが、
今朝の波情報はついに来るべきときが来て、
どこも膝腰と下がってしまった。
突然、「ソルトクリーク」という示唆がやってきて、
りょうたと昨日のクリニックMさんとで丘を降りていくと、
それは美しいブレイクが筋をなしていた。
セットで頭くらい。
しかもほぼ無人。
やはり西や北西うねりはソルトクリークが一番だと再確認した。
Photo by Mark Gabriel
マークが撮ってくれた撮影チーム。
トップバッターはアパッチりょうた。
Cole DBS 5’7″
亮太のミラクルパイプライン。
ハイラインではなく、
これはバレル狙いのミッドライン。
ウエストからのうねりなので、
レフトとライト(グーフィーとレギュラー)の割合は半々。
バレルの美しさは世界クラス。
今日のベストウエーブを逃したりょうた。
悔しそうな表情と、
この波の掘れ上がりに驚いたような表情が印象的だった。
クリアーな斜面を滑走する歓び。
マンライ一丁あがり!
こちらは昨日クリニックにお越しくださったMさん。
昨日とは一転して、
新島系のパワフル掘れる波のセッションとなりました。
今日は自衛本能的に横に向くテイクオフを会得されました。
さすがです。
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写真を撮っていたらやたら悪そうで、
そして邪悪なオーラを発する二人組がやってきた。
関わり合いになりたくなく、
無視していると、
俺の名前を呼びながらこちらに歩いてきた。
その不良で悪オーラの正体はマーク・ガブリエルと、
クリスチャン・フレッチャーだった。
クロスボード+モータークロス全てのプロフェッショナルであるマーク。
激烈な個性を持つソルトクリーク純正品(育ったということ)です。
私のボードを見て、
「やばいな、これ」
感動しきりのクリスチャンとマーク。
「最近さ、俺もシェイプしているんだけど、ボード欲しいかい?」
「クリスチャンがボードシェイプだなんて、信じられないことだね」
「俺はなんでもできるんだぜ」
「それは知っているよ」
Photo by Chris Monroe
ミニバレル日でした。
暗黒界管理人の仏滅閻魔さまの化身。
これがかなり大きなボードで、6’2″もあるという。
最近のクリスちゃんはオーバーフロートが大好きだと言っていた。
そのオーバーフロートでシグネチャーエア。
「あのよー。スイッチスタンスでライフルズ(メンタワイ)のバレルを抜けたんだぜ」
「へー、それはすごいね。ここでできる?」
「○ッキンイージーだぜ」
という割には難しそうでした。
「ねえ、シングルフィンでエアできる?」
「あったり前田のクラッカーだ」
「俺、シングル持っているよ」
「人工衛星の高さまで飛ぶぜ」
こうしてクリスチャンはシングルフィンに乗ることになった。
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もうひとりのハイライトは、
キャッチサーフの新プロライダーのタイラー。
彼はラグーナ出身で、
それは美しい波乗りをする。
Catchsurf Skipper Fish 6’0″
岸から望遠レンズで、
Photo by Chris Monroe
そしてこれが水中GoProショット。
Photo by Chris Monroe
Photo by Chris Monroe
今日は魚がたくさんいた。
大きい魚に追われているときに足にぶつかってきて、
それがサメでないことを祈った。
Photo by Chris Monroe
タイちゃんでない、このタイラーもすごい。
シングルフィンで、
パドルアウトしてきたうれしそうなクリスチャン。
『クリスチャン・フレッチャーXタイラー・ウオーレン』
世紀のタッグです。
約束通りのエアを決めにかかるクリスチャン。
このエアも軽くメイクした。
しかもトラッカー。
このラインで乗るボードではないが、
魔界からの使者クリスチャンにとっては、
ケーネー(関係ない)ということだろう。
やはりすごい。
クリスチャンはこのバレルの中に。
大マンライのクリスチャン。
閻魔さまの笑顔日でしょうか。
Nation Freeshape 5’4″
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私もマンライ続出でした。
陽も高くなってきたので、
アパッチ族の真似をしてトランクスでサーフ。
これが寒いのなんのって。
凍えてしまいました。
今でも寒いです。
セッション後半にやってきたのは。
もうひとりのアパッチ族大山さん。
来週火曜日から日本に長期旅行に行くそうで、
彼がいなくなるとちょっぴり寂しくなります。
セッションを終えたウエットは、
砂まみれのままバックパックに放りこみます。
その昔マーティ・トーマスというサーファーがハワイにいて、
彼のお母さんのインタビューで
「(家が)いくら掃除しても砂だらけになってしまう」
ということをいまだに覚えていて、
さらには「サーファーは砂好き」と曲解していて、
こうして我が家には、
ソルトクリークの砂やら、
サンオノフレの砂が盛りだくさんです。
で、冒頭の文章が私流となるとこうなります。
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わたしたちは、
宝石をほしいくらいもたないでも、
きれいにすきとおった波に乗り、
それはうつくしい海の砂を持ち帰ることができます。
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と宮沢賢治風に長い今日を終えます。
長くなってしまい、
それでも読んでいただきありがとうございました。
それではどうぞすばらしい週末を!
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